将来、結婚したとしても、相手が“モラハラ夫”であれば、ずっと苦しみながら生活することになります。モラハラ夫に支配されながらの生活、それを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。
前回に引き続き、モラハラ夫に悩まされないためのヒント、ということで、今回は「ヒントその5・逃げ場と相談相手を作る」についてお話したいと思います。
1、居場所はほかにないの?
結婚して専業主婦になり、夫の収入で生活している。いつも家にいて、夫からのモラハラも日常的に。嫌だけれど、子供の進路のことも、お金のこともあるから、このまま私が我慢すればそれでいいや…。
このように、“モラハラがある現実”に目をつぶって、ただ耐えている女性が多いのですが、耐えている間、その女性は確実にたくさんのパワーを消耗し、心に傷を負っています。
「私が目をつぶって、何もしないで我慢していさえすればすべて解決する」と、思い込んでいるのは本人だけです。
また、このような件を実家の母に相談する(一番相談しやすい)と、「それが妻の役目なんだから我慢しなさい」とか「私もそうだった」などという返しをされて、余計に辛くなることも多いそうです。
世の中にはいろんな考えの人がいますし、どれが正しい意見か、というのもわかりかねます。ただ、現状が「辛い」というのは事実ですし、我慢するばかりが道ではありません。
家庭・実家・親戚、という家制度のほかに、様々な人との繋がり、自宅以外の居場所を作りましょう。趣味仲間でもいいですし、仲のいい同級生でも、また何かのサークルでもいいでしょう。
自分を必要としてくれる、家以外の居場所、本音を言える場所を、自分主体で「作ろう、探そう」とすることが大事です。
2、恥ずかしいことだと隠さないで
どうやら、多くのモラハラ被害者は、自分の家庭内のことを他人に打ち明けることを「恥ずかしい」と思っているようです。そのため、友人には相談できないけどネットでなら相談できる、という人も多いです。
モラハラにあうのは、本人が弱いからでしょうか。そうではありません。どんな理由があってもモラハラすることは許されません。モラハラは「ハラスメント」ですから、ハラスメントする側に問題があります。
よく「セクハラは、セクハラさせる側にも非がある」なんて言い方をされますが、その発言そのものもセクハラに値しますし、いかなる理由があってもセクハラが許されることはありません。
「なにをもってモラハラと呼ぶのか」と疑問に思う点はいくつかあると思いますが、恥ずかしがらずに、どんどんオープンに公開していくことが大事です。そして、いろんな人の意見を仰いだり、情報を収集することも大事です。
モラハラ被害者は、内側に閉じこもりがちです。自分の中でだけで解決しようとします。モラハラは閉鎖的な空間で起こる、と(3)でご紹介しましたが、これではモラハラ夫の思うツボです。
たとえば、「昨日、夫にお前の顔は変だ、この世で一番不細工だと言われたけど、皆さんどう思いますか?」と周囲の人の意見を仰いでみましょう。
きっとみんなは「そんなことないよ」と言うでしょう。そこではじめて「ああ、そうか、夫が言ってることが変なんだ」と気がつきます。
夫に言われっぱなしで「私はブサイクなんだ」と思い込んでしまう、ということがモラハラの苦しみですから、できるだけ周囲の人との繋がりを増やす・広げる・オープンにしていく、ということを心がけましょう。
(6)へつづく。