UVERworld
Meの編集部がUVERworldのTAKUYA∞さん、克哉さん、真太郎さんにインタビューを敢行!8月2日に発売された9枚目のアルバム「TYCOON」についてや、先月始まったツアーについても聞いちゃいました!
――まずは昨日のライブ、お疲れ様です!Rensaでの盛り上がりはいかがでしたか?(取材日は7月27日)
TAKUYA∞ (Vo.) このツアーの、現段階では一番良かったライブでしたね。仙台はいつも、いいライブになるんですよね。
――アルバムの曲も初披露になりましたよね。
TAKUYA∞ みんな初めて聴くわりには、そういう印象を受けないくらい楽しんでくれて、東北の方ってシャイってよく聞きますけど、全然そうは思いませんでしたね。
――先月始まったツアーですが、このまま年末までずっとライブが続きますね。半年間に及ぶスケールの大きなツアーになりますが、始まってみていかがですか?
TAKUYA∞ ライブは楽しいですし、ライブハウス、ホール、アリーナでまた全然違う楽しみ方ができると思うので、楽しみですね。
――ライブハウスやホールなど、3段階に分けて行われると思うんですが、どういった意図があるんでしょう?
TAKUYA∞ 今、行っている小さいライブハウスは、アルバムを育てるっていう意味があります。それに、自分たちの体にもしっかりライブをするっていうことを、しみ込ませるっていう。ホールは、本当にどの地区にもあるので、第二第三都市まで、自分たちがしっかりと、音楽を聴いてくれた人たちに会いに行くっていって、それの集大成として年末に大きい都市で、アリーナで見せていこうかなって。
――その計画はアルバムの制作時に決まったことだったんでしょうか?
TAKUYA∞ 完成する少し前くらいに、決まりましたね。こういう方向でやっていこうと。
8月2日発売「TYCOON」について
――いよいよ9枚目のアルバム「TYCOON」が8月2日に発売されました。3年ぶりのアルバムということで、このアルバムでどういうことを表現していこうと思ったんでしょうか?
TAKUYA∞ アルバム単位で表現するというよりも、一曲一曲いいものを作っていって、それが50曲くらい出来た中で、そのうちの18曲をパッケージしたって感覚ですね。アルバムに対してのテーマを掲げたというよりも、一曲一曲にメッセージが込められています。
――50曲の候補の中から、アルバムの曲選びはどのように進められていったんでしょうか?
TAKUYA∞ 本当に感覚的なものです。今、自分たちが届けるべき曲かどうか、自分たちがやりたいことかどうかっていう感覚で、精査していきました。アルバム制作というよりも、本当に曲単体で考え、それを日々作り続け、パッケージングするという作業でしたね。アルバムとしてのバランスを考えたのは、後半になってからです。
――18曲、78分59秒というボリュームになったのは、選びきれなかった?
TAKUYA∞ そうですね。曲を作っていく上で、自分たちの感じるハードルがどんどんあがっていって、その分時間もかかりました。3年待った甲斐があったってみなさんに思ってもらえるようなものにしたかったので、アルバムとして入れられる限界の78分59秒フルで入れて、みんなにできる限りの音楽を届けようと。
――アルバムを聴いていて、TAKUYA∞さんの歌詞に、この演奏じゃなきゃだめだなって、必然性を感じる瞬間がいくつもあったんですが、TAKUYA∞さんの歌詞の世界観を表現する上で、他のお二人が感じていることはありますか?
克哉 (Gt.) 歌詞に呼ばれた音色だと思っているので、メロディに対してコードも細かいところを足す作業はしていきました。前作より歌詞もメロディも早い段階でできていて、レコ―ディングするときは歌詞も8割方決まっていたので、感情も入るし、テンションも乗せられるし、歌詞に対しては前作よりも考えましたね。だから、密接度がすごく高いし、歌詞が音色を呼んでいるという感覚は、今回すごくありました。
真太郎 (Dr.) 新曲をライブでやる中で、歌詞の雰囲気でライブの演奏も変わってくるし、それがどんどん形になっていっている感覚はありますね。
――アルバムタイトルの「TYCOON」は、大物や将軍という意味がある、印象的なタイトルですよね。由来を教えていただけますか?
TAKUYA∞ ”TYCOON”は、大君から来た和製英語なんですね。それが面白いなあと思って、歌詞とかアイディアをまとめるノートにずっと前から書き留めてはいたんです。過去にも、タイトルを決めるときにその文字を見ては居たんですけど、素通りしていて。でも今回の作品は、18曲入りで、過去の作品より大幅に成長できた、逸脱している作品だと感じたので、これならつけられるなって。
――タイトルをTAKUYA∞さんから提案されたとき、どう思いましたか?
克哉 すぐ、カッコイイ!って思いましたね。このアルバムが前作よりも遥かに超えた作品であることは、アルバム完成前にもう分かっていて、それを一言で象徴するタイトルだなって、しっくりきました。
――今回のアルバムで、挑戦や新しい試みなどはありましたか?
TAKUYA∞ アレンジだったり歌詞とか、色んな面でより深みが出て、伝えられるようになった作品だと思うんですけど、個人的には4曲目の「SHOUT LOVE」。この曲ではサビの全てをファルセットで歌っていて、過去の作品ではあまりファルセットを使っていなかったんです。だから、苦手だと思われていたんですけど、実はそうではなくて、使わなかっただけで、すごく好きなんですよ。
――ファルセットで歌おうと思ったきっかけがあったんですか?
TAKUYA∞ 自分たちでも新鮮な音が欲しいなって思ってはいて、そこで全てファルセットで歌ったら気持ちよかったんですね。
――お二人は聴かれていてどうでした?
克哉 すごく新しいと思いました。UVERworld自体、サビがすごくガッツがあるというのがUVERworldだと自分の中では思っていたんですけど、こういう一面もあるのかって思えましたし、それ以外のところでも、音の構築など発見が多かったアルバムでしたね。
――一人一曲ずつピックアップして、制作時のエピソードや思い入れを聞けたらと思うんですが、特に印象強い曲はありますか?
TAKUYA∞ 8曲目の「PRAYING RUN」ですね。『走る』っていうことを習慣にして体づくりもをしているし、歌詞を書く時間でもあるから、その『走る』ってことに対してのを思いをしっかり書けたなとは思います。後輩のミュージシャンとか役者などの仲間で走ってる記録を送りあいながら毎日ランしているんですけど、そこでのやりとりも歌詞に投影されていて、僕の中ですごく思い入れの強い一曲です。
真太郎 僕は最後の「終焉」ですね。これはちょうど一年前のツアー回ってるときに大阪のスタジオで作っていたのがすごく思い出深くて、出来上がったこの曲をライブで披露する前のワクワクをすごく覚えているんですよね。
克哉 僕は4曲目の「SHOUT LOVE」です。アルバムの終盤に、収録曲を見て、こういう曲がないよねってなって、アルバムを意識して作った曲だったので。札幌で合宿をしたときに、最後にやったこの曲のイメージがすごく強くて、制作の最後のほうにできた思い入れの強い曲です。
――アルバムのジャケット写真では幻想的な空間が描かれていましたが、アートワークについては、話し合いなんかはあったんでしょうか?
TAKUYA∞ 現実とは少し離れた空間を作りたかったんですね。自分たちのキーポイントいなってくるアイテムとか、昔のMVに出てきたものとかがが後ろにぶら下がっていたりするんですけど、ここではないどこかをテーマにしました。
共通認識のもとで同じ方向に進んでいけるのかな
――バンドが長続きしてきた秘訣とか、理由として感じるものはありますか?
TAKUYA∞ しっかりと結果は出るものの、爆発的に売れないってこと(笑)。どこかでガーンと売れていたり、どんなに頑張っても結果が出ずに落ちていったら辛かっただろうなって思いますね。今みたいに地道にじりじり進めていけることで、バンドの一体感っていうか、まだまだ頑張ろうぜみたいな共通認識のもとで同じ方向に進んでいけるのかなって。
克哉 おんなじ方向を見てるっていうのはでかいですね。UVERworld自体が、ある程度、世に流れているどんなジャンルもすごく好んで聴くし、偏りがないし、新鮮なものにアンテナを常に立てていて。あと全員が負けず嫌い。僕らを認めてなかった人を認めさす、みたいな行動もしてきたし。まあずっと変わらずみんなが、音楽に真面目なところですかね。
――ケンカや衝突なんかは?
克哉 ないですねえ。
TAKUYA∞ 音楽で解散の危機とかはなかったね。
――みなさん仲良しですか?
TAKUYA∞ 仲良しですよ!今日も飯食いにいきましたし。真太郎は、ライブ終わってから行方不明でしたけど(笑)。
克哉 広島でも、ダーツしたりビリヤードしたり。結局365日中300日はずっと一緒に居ますから、自然というか。自分の家族といるより長いし、真太郎は人生の半分がUVERworldなんで。
――みなさんの関係性は、結成当時とは変わってきていますか?
克哉 全く変わってないですね。
TAKUYA∞ 真太郎がベースの信人のことを、先輩だったのに、今は後輩だと思い始めてきたところぐらいですね。
真太郎 17年の積み重ねでね(笑)。
TAKUYA∞ 動物を見るような目で見てますね、ほんと。
――お互いに、この人のここは尊敬するなあって部分はあったりしますか?
TAKUYA∞ あるけど、恥ずかしくて言いたくないですよね(笑)。でもかっちゃんが、僕のどこを尊敬しているかは聞きたいですね。
克哉 なんでよ!(笑)
TAKUYA∞ かっちゃん、僕のどんなところ尊敬しているの?
克哉 ないない!
TAKUYA∞ じゃあもうここで解散で(笑)。…インタビューだからちゃんと答えてよ。
克哉 ……真面目なところ。以上!
TAKUYA∞ 欲しかったやつとちゃいますね(笑)。
――逆に直してほしいところはありますか?
TAKUYA∞ みんな長所も短所もありますけど、でも、もう、そこをひっくるめてそういうものと思い込んでて、直してほしいとは思いませんね。
――今年はテレビの露出も増えていますが、心境の変化などがあったんでしょうか?
TAKUYA∞ そうですね。出たい気持ちになってきたというか。偉そうですけど、ライブに集中したい気持ちもあって、元々はあまり出るつもりはなかったんですけど、今年はなかなかライブに来れない人たちに対しても届くものとして、テレビには出させてもらおうと思いました。精一杯パフォーマンスします。
――ツアーも年末までありますし、その間にフェスも出られたりと、今年はかなりハードな年になりそうですね。
TAKUYA∞ でも僕ら、あまりライブを大変だと思っていなくて本当に楽しんでいるし、音楽もいい意味で仕事だと思っていないし、しんどさはないですね。
――TAKUYA∞さんは喉の調子を常に万全で保つために、ひび食事など制限をしていると伺ったのですが、どうしても辛くなるときとかはないんですか?
TAKUYA∞ 僕はもうそれだけの人ですから。ステージに繋がることは日々普段から続けているんで。コンディションは常に大丈夫です。
――はたから見たらストイックな姿勢だと思うんですけど、そういう感覚ではない?
TAKUYA∞ 全くですね。それが普通ですよ。
――例えばダイエット頑張ってる人とかもいるじゃないですか。そういう人にできるアドバイスはありますか?
TAKUYA∞ 僕は、そこなしの自由を愛しているはずなのに、そういう部分だけ辛いと思わない感覚を持っていて、そこに束縛されるのはなんともないんですよね。だから、やりたいことのために、やりたくないことができない人の気持ちはわからないですね。
――その姿勢っていうのは、ボーカルを始めたときからずっと変わらないんですか?
克哉 TAKUYA∞はボーカルをし出したときに、タバコやめましたからね。
UVERworldの今後の目標
――アルバムも出して、年末までツアーで駆け抜ける日々が続くと思いますが、UVERworldさんの今後の目標などはありますか?
TAKUYA∞ 今のこの状態を続けることはすごく難しいと思うんですよ。それくらい幸せな位置に僕らは居られていると思うし、このまま、音楽を大好きなまま、大好きなやつらとやっていけたらと思います。
――最後に、お一人ずつ、読者の方に向けてメッセージを頂けたらと思います。
TAKUYA∞ ダイエットとかそういうことも、UVERworldのライブを一度見れば、頑張ろうと思えると思います。そういうライブなので、是非一度遊びに来てください。
真太郎 今年は全国ツアーでいろんな土地に行くし、そこに足を運んでもらいたいなって思いがあるので、アルバムを聞いて少しでもいいなと思ってもらえたら、ライブ情報チェックしたら必ず近くのどこかには行っていると思うので、是非よろしくお願いします、
克哉 3年ぶり、9枚目のアルバムということで、自分たちの音のメッセージだったり、歌詞やメロディだったり、詰め込むものは全部詰め込んだアルバムになってます。でも自分の中ではまだ完成していなくて、ライブに来てもらって、ここから僕たちの曲が育っていくことが楽しみなので、ライブでこのアルバムの思い出を共有できたらと思います。
CD情報
2017年8月2日発売
「TYCOON」
オフィシャルサイト:http://www.uverworld.jp/