DANCE EARTH PARTY feat. EDEN KAI
●まず、昨年の10月14日(土)及び15日(日)に開催された『DANCE EARTH FESTIVAL 2017』を振り返っていただきます。あいにく雨の中での開催になりましたが、どんな2日間でしたか?
EXILE ÜSA 「昨年よりもパワーアップさせたい、みなさんの期待に応えたいという気持ちがどんどんと膨らんで、しっかりと準備を進められたと思いますし、素敵なアーティストに出演のオファーをさせていただきました。でも、やっぱり天候だけは神のみぞ知るものなんですね。迎えた当日は、1日目が100%雨の予報、2日目が80%雨の予報でした。かなりのショックで、僕の心が雨ザーザーでした(笑)。TETSUYAとShizukaちゃんとは、「自分たちがへこんでちゃダメだよね」って励ましあっていたんですが、ステージに上がった瞬間にそんな気持ちはすぐに晴れました。みんなカッパを着ながら楽しんでくれていて、子供たちも水たまりで遊んでいたり、そんな光景にほんと心が救われたんです。楽しむことに天気は関係ないってことに、改めて気づかせてもらった2日間でした」EXILE TETSUYA 「昨年は1年を通してDANCE EARTH PARTYとしてシングルやアルバムをリリースしたり、各地で行われたフェスにも積極的に参加した年でした。そんな1年の集大成を『DANCE EARTH FESTIVAL2017』に集約できたと思っていますし、個人的にはEXILE THE SECONDとしてもヘッドライナーとして出演させていただいたり、今回のフェスで見た景色は特に印象に残っています。今回のシングルに付属するDVDを観ていただくとわかると思いますが、雨という演出もあって本当に感動的な雰囲気だったんです。あの日の雨は忘れないですね」
●DANCE EARTH PARTYとしてのライヴを振り返って、どんな感想を持っていますか?
Dream Shizuka 「ÜSAさんとTETSUYAさんが率先してマイクを使ってMCやお客さんを巻き込むきっかけを作ってくださったので、私は心に余裕を持って歌うことに集中してステージに立つことができました。本当に助かりましたし、ありがたかったです。曲に込めた想いを歌にして届けていくことが自分のやるべきことだという意識を強く持てたことが、1年目の『DANCE EARTH FESTIVAL』と比べて大きく変わったところだと思います」
EXILE TETSUYA 「みなさんと見たい景色、一生の思い出に残る音楽やダンスってどんなものだろうと明確に考えるようになりました。より身近に感じてもらえるパフォーマンス、家族で楽しめるステージを作るにはどうしたらいいか。昨年の『DANCE EARTH FESTIVAL』でも子供たちと積極的にフィーチャリングしたり、やっぱり子供から大人までダンスで楽しめる表現やステージを作っていくことが、DANCE EARTH PARTYの世界観なんだと感じました。1年目よりも2年目の昨年はそこが明確に見えたので、きっと今年の『DANCE EARTH FESTIVAL』ではDANCE EARTH PARTYの世界観がより明確に形にできると思っています」
●そんな『DANCE EARTH FESTIVAL 2017』の開催を経て、今作「Anuenue」はどのような想いで制作していったのでしょうか?
EXILE ÜSA 「最初に3人でどうするこうするって話があった時に、「人生を旅として捉えて自分たちが経験したことを曲にしていきたいよね」という話になったんです。それなら昨年の『DANCE EARTH FESTIVAL』が雨だった経験を人生に置き換えて、辛いことや悲しいことがあった時に、それをどう乗り越えていくかということを曲にしようってことになったんです。僕のアイディアのストックにあったハワイのことわざ〈NO RAIN, NO RAINBOW〉を曲のテーマにして、「Anuenue」の制作が始まった感じですね」
EXILE TETSUYA 「〈NO RAIN, NO RAINBOW〉ってワードがÜSAさんから出た時に、「次の『DANCE EARTH FESTIVAL』では絶対に虹が見たいですね!」という話にもなりました(笑)」
EXILE ÜSA 「また天気の期待度が高まるという(笑)」
EXILE TETSUYA 「虹とか雨というワードを思い浮かべた時に、サウンドのイメージはトロピカルハウスかなと思ったんです。サビはあるんですけど、みんなでダンスできるようなフックが入っていたら楽しいなと考えました。みんなでタオルを振り回す時間があるなら、そのために僕らは新しいタオルの回し方を考えよう、とか。凄く可能性を見出せたんです。「Anuenue」は昨年から今年につながる曲になったと思いますし、パフォーマンスの広がりやステージからの画も明確に見える楽曲になりました」
●作詞はEXILE ÜSAさんとSUNNY BOYさんの共作ということですが、どのような想いで歌詞を作り上げていったのでしょうか?
EXILE ÜSA 「昨年の『DANCE EARTH FESTIVAL』の経験、僕もハワイが大好きで何回も行っているので、その時に感じたことも歌詞に反映しました。一緒に作詞してもらったSUNNY BOYさんはハワイで生まれ育った方ので、僕のイメージをばっちり歌詞にしてくれました」
EXILE TETSUYA 「〈雨にただ打たれるよりも雨を感じよう〉という歌詞があるんですけど、これはÜSAさんが旅で出会ったネイティブアメリカンの方の言葉をモチーフにしているんです。昔、この言葉のエピソードをÜSAさんから聞いた時、雨を感じて楽しむという考え方が衝撃的でした。昨年の『DANCE EARTH FESTIVAL』が雨だった時、まっ先にこの言葉が頭に浮かびましたし、やっぱりÜSAさんもここで表現したんだと思いました(笑)。DANCE EARTH PARTYの曲は、必ず曲を作る時に今まで見てきたものや体験したこと、貴重な経験をしてきたことが反映されて、そこに想いや意味があるんです。そういう今までの経験をしっかり盛り込んで、なぜこの曲を作ったのか、なぜこの歌詞にしたのか、なぜこの踊りにしたのかという意味を盛り込めたのが、今回の「Anuenue」。DANCE EARTH PARTYのスタンスを象徴する楽曲になったと思います」
Dream Shizuka 「私は〈辛い時はずっと つづかないことだけを 忘れないでほしい〉という歌詞に、曲のテーマである〈NO RAIN, NO RAINBOW〉を感じました。辛いことがあると、その時の辛さに負けそうになることもあります。でも、長い人生として考えた時、辛いことや悲しいことはそんなに長く続くことはなく、気づくとあんなこともあったねと大切な思い出になっていることがほとんどだと思うんです。私も歌っていて、目の前の辛いことや悲しいことに負けずに、それを乗り越えた先にある楽しいことをしっかり感じて前に進んでいこうと改めて思いました。あとは、2番のサビの中にある〈世界を一緒に描く一つのOur Rainbow〉という歌詞。ひとりひとりが違う色を持っていることに対して、一体感や協調性を大切にする時もありますが、私は人それぞれ色が違うことの大切さもあるのではないかと感じています。ひとりひとり色が違うからこそ面白くて、そんな人たちが集まった時に、私たちの虹ができるという考え方は、とっても素敵ですよね。ここの歌詞は、個人的にも心に刺さりました」
●フィーチャリング・アーティストに、ハワイ在住のウクレレ奏者EDEN KAIさんが参加しています。どのような想いでオファーしたのでしょうか?
EXILE ÜSA 「ウクレレの音って、雨にも太陽にも光にも感じる音色で、凄く素敵なんですよね。ハワイのことわざである〈NO RAIN, NO RAINBOW〉をテーマに曲を作るなら、ハワイのミュージシャンと一緒に何かやりたと電波を張っていたところ、EDEN KAIくんが演奏している映像と出会ったんです。その映像で観たウクレレの技術、リズムを奏でながら弾く姿に、凄く心が踊ったんですね。1998年生まれというフレッシュな才能だったので、この出会いを絶対に形にしたいと思ってオファーしました。実際にハワイに行って初めて対面したんですけど、めちゃくちゃナイスガイで出会えてよかったと思える人でした」
●そんなEDEN KAIさんとの対面シーンやコラボ・シーンも収録されている今作のMVはハワイで撮影したそうですが、どのような仕上がりになりましたか?
EXILE TETSUYA 「ハワイで聴くEDEN KAIくんのウクレレの音色は格別で、とても贅沢な時間でした。ずっと聴いていたくなるんですよね。陽が暮れた後もリクエストして弾いてもらいました(笑)。彼のオリジナルの曲を聴きながら僕が踊っているシーンも収録されているんですけど、本当に自由な撮影でした」
EXILE ÜSA 「ビッグアイランド(ハワイ島)で撮ったんですけど、撮影というよりも僕ら3人が旅をしているところにカメラが入った感じですね。最高に楽しかったです」
EXILE TETSUYA 「なんと言うか、仕事なのに仕事じゃない感覚でした。また、ハワイ島というビルもない大自然のみの環境が、そう感じさせてくれましたね」
EXILE ÜSA 「ハワイと言うとワイキキをイメージするかもしれないですけど、ビッグアイランドは自然しかない島なんです。見る人によっては何もない島、でもすべてがある島。地球上に存在する13の気候の内、11の気候が存在する島なんです。山では雪が降っていてスキーができて、海ではサーフィンができる、そんな島。車で走っていると見える植物がどんどん変わっっていったり、そんな魅力に取りつかれて僕は何回も足を運んでいるんですけど、その度に自分の身体がリセットされてチューニングされる感覚があるんです。それくらいパワーのある場所です」
EXILE TETSUYA 「僕も今回の旅から帰ったら、チューニングされた感覚になりました」
EXILE ÜSA 「溶岩でできあがった島なので、島全体が溶岩浴みたいな感じですからね」
EXILE TETSUYA 「今回は二宮監督に撮っていただいたんですけど、ロケ地として〈パワースポット巡り〉みたいな撮影行程を組んでくださったんです。元気にならざるを得ないコースでしたね。元気になりすぎたのか、Shizukaちゃんなんてマイナス何℃かでキャミソール1枚で撮影してましたから」
Dream Shizuka マイナス15度です! おふたりがダウンコートを着ているシーンがあるんですけど、その横で私はキャミソール1枚で撮っていました。あれが同じシーンであることは、ここでしっかりお伝えしておきたいです(笑)。スタッフさんからは「ムリしなくていいですよ」と言っていただいたのですが、ここで「No」はないなと思ってやらせていただきました。1コーラスの予定だったんですけど、せっかくならとフル・コーラスやらせていただきました。その甲斐あって、本当にすばらしい映像に仕上がったと感じています。撮影中は、おふたりも外に出て見守ってくださいました」
EXILE TETSUYA 「ダウンコートはしっかり着てたけど(笑)」
Dream Shizuka 「凄く嬉しかったですし、あの寒さの中でがんばれたのはチームの力だと思います」
●みなさんの解説を聞いた上でMVを観ると、さらに楽しめそうですね。
EXILE ÜSA 「あと、ビッグアイランドは4000メートル級の山に車で行けちゃうんですよ」
EXILE TETSUYA 「空気が薄くなるので眠くなるんですけど、車で登っている最中は絶対に寝るなと現地スタッフに言われました」
Dream Shizuka 「高山病になってしまうので」
EXILE ÜSA 「そんな環境でも踊ってみたんですけど…」
EXILE TETSUYA 「息が続かなくて、ヤバかったですね。そこで踊ったシーンもちょこっと収録しているので、空気が薄いなかでがんばったダンスも観ていただきたいです」
●この曲のパフォーマンスに関しては、どのようなイメージですか?
EXILE ÜSA 「絶賛制作中なんですが、フラの動きから派生させて新しいダンス・ミュージックにアレンジして作り上げていこうと考えています」
EXILE TETSUYA 「ハワイでフラの方々に今回の歌詞を見ていただいて、雲に見出す意味や雨はどんなポーズをするのか教えてもらったので、現地で教えていただいた動きはしっかりと取り入れたいです」
EXILE ÜSA 「フラって見た目よりも難しい踊りなんです。追求していくと凄くハードで、足腰がしっかりしていないと踊れません。動きにすべて意味があるから、身体だけじゃなくて、表情や細かい指先まで使って伝える、知れば知るほど奥が深い踊りですね」
●リスナーのみなさんには、この曲がどのように届いて欲しいですか?
Dream Shizuka 「この曲を制作している過程で、私も凄く不思議な体験をしたんです。私の周りでも、〈NO RAIN, NO RAINBOW〉という言葉が飛び交うことがたくさんありました。SUNNY BOYさん、二宮監督、EDEN KAIさん、ハワイでお世話になった方々、いろんな出会いがつながって完成した楽曲です。この曲を通して、もっともっとたくさんの方たちと出会っていきたいと思いましたし、そこからいろんな楽しみをみなさんと一緒に感じていきたいです。みなさんの人生に寄り添ってくれるような、そんな楽曲になってくれたら素敵だなと思っています」
●続いて、カップリング曲の「浪漫飛行」は米米CLUBの大ヒット曲のカバーですが、どのような想いで取り組んだ楽曲なのでしょうか?
EXILE ÜSA 「海を越えて新しい出会いを求めて旅をするというワクワク感が詰まっている曲なので、米米CLUBさんの「浪漫飛行」を聴くと旅に出たくなるというか、旅と直結するんですよね。実は、かなり前からこの曲をDANCE EARTH PARTYらしくカバーしたいよねという話はあったんです」
EXILE TETSUYA 「じゃあ、実際にShizukaちゃんが歌うとどういう感じになるのかなぁって話になって」
Dream Shizuka 「それで、カラオケで何度も歌うというオーディションを経て実現した曲です(笑)」
EXILE TETSUYA 「僕たちは小さい頃に聴いていた曲ですし、DANCE EARTH PARTYでカバー曲をやるなら、やっぱり「浪漫飛行」だなと感じていました。飛行機に乗って窓の外を眺めたら流れてくるような、日本人のソウルソングだと思うんです」
EXILE ÜSA 「原曲が1990年に発売されて、それから何組ものアーティストにカバーされて受け継がれてきた曲ですよね。本当に名曲だと思います」
Dream Shizuka 「私はオリジナルの発売当初はまだ2歳でしたが、もちろん何度も耳にしてきた曲ですし、何度もカラオケで歌った曲なので(笑)、大切にカバーさせていただきました。「Anuenue」とも共通するメッセージが込められていて、自分たちがカバーするのはタイミング的にもぴったりだと思いました。DANCE EARTH PARTYがカバーすることで、原曲を知らない世代の方々にも、この素敵な曲が届いて欲しいです」
●どのようなアレンジをイメージして制作していったのでしょうか?
EXILE ÜSA 「やっぱりフェスでハジけられる曲にしたいという想いはありました。試行錯誤しながらアレンジを考えましたが、DANCE EARTH PARTYらしいカバーになったと思います」
EXILE TETSUYA 「キラキラしすぎても等身大ではないですし、原曲に近すぎてもDANCE EARTH PARTYらしくなくなってしまう。そんなバランスも考えながらShizukaちゃんが歌ってくれて、満足のいくアレンジに仕上がったと思います」
●最後に、今年はDANCE EARTH PARTYとしてどのような活動をしていきたいと思っていますか?
Dream Shizuka 「昨年はいろいろなフェスに出演させていただいて、自分たちの知らないフィールドのイベントにも出演させていただくことで成長させていただいたことも多かったと思います。そういう経験を経て、もっともっと自分たちから発信する機会を増やして、いろんなライヴやパフォーマンスを通してみなさんとつながりたいと思っています。DANCE EARTH PARTYは自由なグループなので、これからも型を決めず、その時々の出会いを大切に様々な表現をして、日常の中にある少しの楽しみや幸せを見つけられるようなお手伝いができる活動をしていきたいです。私個人としては、ボーカルとしてもっともっと挑戦していきたいと思っています」
EXILE TETSUYA 「今年は5月までEXILE THE SECONDのツアーが続くのと、EXILE復活の年でもあります。自分としては3グループが同時に動き出すので、覚悟を決めて取り組まないといけないなと気持ちを引き締めています。今年は全グループで全グループを盛り上げるという相乗効果を演出するLDHのエンタテインメントが、より明確になる年でもあると思っています。DANCE EARTH PARTYとしては、『DANCE EARTH FESTIVAL 2018』という大きなミッションがあるので、まずそこに向けて、今年の空をイメージしながらしっかりと準備して大成功を収めたいと思っています」
EXILE ÜSA 「今年で『DANCE EARTH FESTIVAL』の開催は3年目なので、新しい要素を取り入れていきたいなと思う中で、開催の季節を変えることにしました。これまでは秋に開催していたんですけど、今年から夏フェスに参入しようと思っています。そう考えると、夏はすぐそこに来ているので、この曲をリリースした上でフェスに向けて一致団結にして準備に入りたいと思っています。もちろん昨年、外部のフェスに出演させていただいことが物凄く力になって経験値を上げることができたので、チャンスがあれば全国のフェスにも参加させていただきたいと思っています。あとは、今回の「Anuenue」を機に、ハワイのフェスにも出演してみたいです。そんなすべてのことを集約させて、今年の『DANCE EARTH FESTIVAL』を盛り上げたいと思っています」
CD情報
rhythm zone
2018年3月14日(水)発売
「Anuenue」
[CD+3DVD]RZCD-86497/B~D \5,537(本体価格)+税
[CD+3Blu-ray]RZCD-86498/B~D \6,463(本体価格)+税
[CD+DVD]RZCD-86499/B \1,800(本体価格)+税
[CD]RZCD-86500 \1,000(本体価格)+税
【公式HP】avex.jp/dep/