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【m-flo】『the tripod e.p.2』2018年3月7日(水)発売

m-flo

m-floが15年ぶりにオリジナルメンバーで復活!!
2018年3月に公開される映画 『去年の冬、きみと別れ』(出演:岩田剛典 他)の主題歌「never」も収録されている。

まず、初めて他のメンバー会った時の印象を教えていただけますか?

 LISA 「まず☆Takuちゃんに会っているんですが、アメリカンスクールのオーディション制コーラス集団で出会いました。声がとても通っていて歌がうまく、根っからの音楽大好きボーイでしたね。VERBALとはm-floをやるとなった時に☆Takuちゃんから紹介してもらいました。会う前に☆Takuちゃんから彼のラップを聴かされていたので、「誰だ! こんなうまいやつ身近にいたのか! マジかよ!」って、いきなりリスペクトでした。会ったらやはり頭の良さそうな感じがビンビン伝わって来ました(笑)」

 ☆Taku Takahashi VERBALの最初の印象はよく喋る人だなー、って思いました。まさか一緒に音楽やるとは思ってもいませんでした。僕がDJをやったりドラムをやったり音楽プログラミングをしてた時、彼はラップをしていた。自然とくっつく運命だったのかな。LISAは同じコーラス隊に入った時、先輩が彼女のことを好きだったらしく、「あー、あの先輩が好きな女の子だー、歌うまいなー」って感じの印象を持ったのを覚えています」

 VERBAL 「☆Takuは僕の小学校に5年生の時に転校してきたのですが、一番記憶に残ってるのが「俺『TOKYO SUMMIT』っていう映画を撮るんだけど、きみも出ないか?」とオファーされたのが印象的でした。そんな☆Takuとは高校時代にひょんなきっかけでバンドを組むようになり、テレビ番組にまで出たりしました。LISAは姉妹校に通っている1年上の怖い先輩、という印象でした(笑)」

●m-floを再結成するきっかけを教えてください。

 ☆Taku Takahashi 「これは一度に決まったわけではなくて、ちょっとした流れがあるんですね。20161215日に、J-WAVEのイベント『MUSIC FACTORY』クリスマスパーティーでLISAと僕が久々に共演しました。司会はグローバーさん、共演者は佐藤竹善さんという場で、m-floの曲を演奏したんです。ファンのリアクションがあまりにも温かくて、僕もLISAも凄く感動した。「今後も機会があったら一緒にできたらいいよね」ってLISAと話しました。僕もVERBALもいつか3人のm-floリユニオンやりたいって昔から話したりしてたんですが、この時点で「3人で復活したいな」とはっきり意識するようになりました。それをVERBALに話さないと、と思ってた時ですよ。1223日、VERBALの大事故。事態が事態だから、そのまま出演をキャンセルする選択肢もあったけれど、それよりもm-floとして何かできたらと考えたんです。そこで、LISAにピンチヒッターをお願いしました。彼女も快く引き受けてくれたし、USJ側も応援してくれて、すばらしいライヴができました。2017年の年明けにVERBALのお見舞いへ行って、そこで「LISA3人でm-floまたやらない?」って持ち出してみたら、実際彼も同じような気持ちでいたんです。そこからも実際に再結成プロジェクトが動くまではいろいろと大変だったけど、実現できて凄く嬉しく思っています」

 LISA J-WAVEMUSIC FACTORY』クリスマスパーティーは応募で当選したリスナーさんを招待したイベントだったんですけど、『Planet Shining』や『EXPO EXPO』の頃にいた顔ぶれが観に来てくれていたんです。私は定番のファンの顔を覚えているから、今でも来てくれるんだと思って凄く嬉しかった。私はしばらく日本で活動してなかったので、もうファンは離れちゃったかと思っていたので。でも、私たちを観てみんな泣いていた。Crying Crying Cryingって感じ! それを見て「凄く時間が経ったけれど、もう一回やらなくちゃならないな!」とミッションを感じたんです。ソロのLISAを待っているわけではなくて、やっぱり3人のm-floを観たいんだっていうことが伝わってきた。今答えを出さないと、もう人生時間がないなと思いました」

●3人での作業は、久しぶりな感覚がありましたか?

 VERBAL 「僕と☆Takuは「いつかLISAとはまたやりたい、また一緒に曲作りたいね」って常に話していたんですよ。『BEAT SPACE NINE』にもフィーチャリングしたり。でも、お互いのソロ活動で時間が経っちゃって、今のタイミングになったんですけれど、気持ちとしてはいつも思っていました。でも、やっぱりスタジオに入ったら、LISAにしかできないことがあったり、m-floとして一緒にいるとしっくりきますね」

 LISA 「時を経てみんな人生経験もより一層深まり、書いてきた歌詞に対しての説得力がとても強くなっている。凄くリアルである。この2つは楽曲にはとても必要なことで、歳を重ねるごとに楽曲の内容がよくなっていく。これはプレシャスなことで、歳を重ねるっていいなと思いました。ふたりは変わらなくて、相変わらずのハッピーボーイズで(笑)、気がつけばVERBALがたまにコーヒーを持ってきてくれたり、ジェントルマンなこともしてくれる(笑)。相変わらず楽しいって感じました。そして、いつでも彼らとはそれぞれの役割分担があって、それが違和感なく変わらずできたこと、〈loves〉の時もその感じに戻れたんだけど、今回はより一層戻った感が強い。「チームプレイが強くなったのかな」って思います」

●2018年はデビュー20周年という節目の年。VERBALさんは多岐に渡る活動も展開されていますが、20年もラップし続けるって想像されていましたか?

 VERBAL 「ぜんぜん想像していなかったです()1990年以降のHIP HOPって副業するのがカッコよくて、PUFF DADDY(パフ・ダディ)がファッションやお酒のビジネスをやったり、RICK ROSS(リック・ロス)がシャンパンを売っていたり、SLIM THUG(スリム・サグ)が不動産ビジネスやったりして、それが盛り上がっている中で僕も音楽以外のビジネスを始めたんです。でも、反感を買いました。事務所に所属していた時にも許可を得た上で自分の会社を立ち上げたけれど、「お前はラップ1本で嫁を養っていくと人に言えないのか?」とか言われて、「いえ、言えません」ってはっきり答えていましたね(笑)。ラップで食っていこうなんて現実的とは思っていなかったので、アルバム2枚目までアメリカの大学院に通って、日本と行き来していたくらいですから」

●LISAさんはソロでどんな活動をされていましたか?

 LISA 「かれこれ8年かな? いろいろな角度から疲れてしまって、同じサイクルでやり続けちゃダメだと思い、すべてのサイクルをストップしました。と言っても、この78年間、活動してなかったわけではなく、最近であれば☆Takuとの英会話の「KIDS’ SONGS」(https://block.fm/news/lisa_kids)をやったりいろいろなところで歌うこともしていました。8年間の中での私の音楽はたくさんストックしているけれど、今それを聴き直すのは心が痛いからしばらくは大事にしまっておこうと思います」

海外にも多くのm-floファンがいて、新作をとても楽しみにしていると思います。実際にアメリカなどでファンと直接触れ合い、そういった感触を肌で感じる機会はありましたか?

 ☆Taku Takahashi DJをするだけでなく、そこにいる人たちと話す機会があるんです。アメリカの人たちって結構ダイレクトに意見を言ってくるんですけど、中には「なんでm-floEDMとかまんまアメリカみたいなことするんだよ。昔のお前らの作品の方がすっげー変わってて面白かったぞ!」って面白いコメントもあって。僕は僕なりの理由で「最先端の音楽をJ-POPに提案するのがm-floなんだ」って信念があって、そのスタンスはデビューから変わってないんですね。ただ、その会話で今の自分と昔の自分に大きな違いがあることにも気づかされました。例えば昔、「Basement Jaxxのとある曲のベースラインがカッコいいな、それっぽい要素を入れてみたい」って思うじゃないですか? でも、Basement Jaxxが使った楽器はRoland社のシンセ。僕が持っているのはMOOG。どんなに再現しようとしても、その音にならないんです。でも、その過程でだんだんと「再現しきれてないけど、気持ちいいから、これはこれでいっか」となっていった。それが昔のm-floのオリジナリティにつながったんだって気づかされました。要は自分の完璧じゃない部分、言い方を変えると〈いい間違い〉がm-floのサウンドをユニークにしていた。ところが、今の時代、ソフトシンセが普及して「この音にしたい!」って思ったら完全にその音を再現できちゃうんですね。みんな同じシンセを使っているからいとも簡単に。その中でじゃあどういう風に違うものを作るのか? というのが求められるんだけど、僕にはフィットしない。先輩が作るものだろうが後輩が作るものだろうが、彼らの作品に憧れて曲を作りたいんですよ。その憧れが僕のモチベーションでもあるんです。でも、今の時代でそれをしようとすると、結構他の作品と似てしまう。だったら、当時の制作工程で作ってみようと。そうしたら、また〈いい間違い〉を起こせるようになりました」

 VERBAL 「国内問わずなんですけど、「いや、LISAがいた時代がよかったよ」と言ってくれる人もいれば、〈loves〉シリーズの「いつもカラオケで「let go」を歌っています」とか、僕らは活動が長いのでいろいろなファンの方がいる。そういった声をたくさ声いただく中で、「もっとこうしてくれた方がいいのに」ってぶっちゃけていってくれるファンの人たちのコメントが、いい意味で凄く心に残っています。☆Takuが言っている海外で聞いたコメントに近いのかなって思うんですけど、僕も「なんでもっと昔みたいな曲を作らないの?」と言われたことがあります。でも、アーティストってやっぱりどんどん前に進みたい生き物なので、同じような曲を作ってももう古いんですよ。そこに至るまでもう何千回と構想を練っているので、「もういいや」みたいな。ただ、今は新鮮に聴ける。だからこそファンの方が言う意味がわかるというか。いい意味でぶきっちょな感じの作り方。あんまり狙ってない感じがもしかして新鮮だったのかなとか。「何がいいのそういう曲って?」って聞くと、「あの時のラップは勢いがあって、そういう勢いがあるのをもっと聴きたいんだよね」って言われると、「え、今勢いないのかな?」と思いつつも、言いたことは凄くわかるんです。その時のヴァイブスを感じたいっていうことなんですよね」

 LISA 再結成して間もないので、私には海外のファンの方からの声はまだ届いていません。ただ、私たちは数か国語を話せるグループなので、呼んでいただけるところには積極的に行きたいですし、海外の方にも喜んでもらえる曲を作りたいです。Instagramにいただいたコメントはすべて読んでいます。それらのコメントは考えさせられるもの、ただただ嬉しいものと様々ですが、今もこれからもすべてを受け入れたい、受け入れるべきだと思っています。SNSは私たちとファンの方との距離を縮めてくれる、凄いツールです」

今回の制作は、m-flo初期のアプローチと比べてどのように変化していますか?

 ☆Taku Takahashi 「単純なところで言うと、使っている楽器とテクノロジーの進化によって、以前は楽器を使っていましたが、今はパソコンを使うことが多くなりました。あと、当時より今の方がこういった音を作りたいとイメージした音に近づくのが非常に簡単になっています。つまり、16歳の男の子がBillboardヒッツのサウンドを簡単に作れちゃう時代でもあるんですよね。逆に誰でも作れてしまうから、オリジナルを作るのが非常に難しい時代にもなっています。なので、自分の得意なところは何かといろいろ向き合ったりしながら、「今のサウンドを昔の僕が作ったらどういう風に作るか」と意識しながら今回は作っています」

 VERBAL 「決定的に今までと違うのは、3人とも大人になった。デビューしたての頃は、やりたいことを1曲にぜんぶ打ち込もう、トレンド関係なく自分たちの感じるままに作ろうという気持ちが強かったんですよね。「オレ!」の部分が強かったし(笑)、相対的に全体を見られていなかった。でも、僕はいろいろなアーティストさんとフィーチャリングさせていただいたり、m-floとして〈loves〉シリーズをやったりするなかで音楽以外のことも経験してきたり、☆Takuも制作で言うと映画やドラマのサントラやったり『block.fm』をやったりして、それぞれに特別な経験を積み重ねてくると、「AじゃなくてBでもいい曲作れるよね」って気持ちになれた。今は余裕を持って、俯瞰して曲作りができるようになった。そして、今回LISAと☆Takuとスタジオに入ったら、やっぱり特別なフィーリングを改めて感じました。やりやすいとかそういうことよりも、「これだ!」みたいな、しっくり感。 この3人だから思ったことを言い合える、気兼ねなく素が出せるところはやっぱりいいなって。LISAの場合、やっぱりバンドメイトって言葉が正しいかな。もちろんリスペクトする部分は大きいですし、LISAのことも立てていますよ(笑)。僕個人だと、スタジオへ行ってからフィーリングでリリックを考えることが多くなりました。スタジオでアーティストやスタッフと話してから言葉を考える方がリアルな歌詞が生まれやすかったりするのかなと思っています。LISAが僕によく「VERBALのラップって、最近ワンパターンじゃない? 昔みたいにブッ飛んだこと言った方がイイよ」って言うんですよ。それで、自分のリリックノートとか使わなかった歌詞のストックを見返したら、昔は良い意味で変な感じがあったと思えたので、リリックの書き方も初心に戻って書くようにしています」

楽曲についてもうかがいたいんですが、映画『去年の冬、きみと別れ』の主題歌になっているnever」はどのような想いから作ったのでしょうか?

 ☆Taku Takahashi 「映画のプロデューサーの方からバラードのリクエストをいただきました。映画の作品の中で流れるものなので、そこにフィットするもの、それも僕らができないことではなく、僕らが持っているものの中でその映画にフィットするところを考えて作りました。脚本も読ませていただきましたが、LISAが脚本を読んで早いうちに映像も観ていたんです。映画の作品性を把握したLISAからアイディアがどんどん出てくるから「それで行こうよ」という感じで進みましたが、実は「never」の前に1曲作っていたんです。監督も映画サイドのチームも気に入ってくださったんですけど、ワルツのイメージが映画に合わなくて、ストレートなバラードに作り直して「never」ができ上がりました。王道バラードっぽくみえるけどVERBALのラップのパートではUSAのビルボードライクな提案を入れたり、捻りは入れています。作業時間はなんだかんだ1ヶ月くらいやっていましたが、実時間は2週間くらいかな。アイディアが降ってくるっていう表現があるけれど、僕はやり続けてやり続けて、試して足してや引いてまちがってと、繰り返して「これだ」って思う瞬間が来る。こんな風にやり続けないとたどり着かないんですよね」

トラックで際立たせたかった世界観はありますか?

 ☆Taku Takahashi 「最後のコーラスが入るんですけど、あまりハモリを入れてないんです。LISAの素をどうやって出すかっていうところと、VERBALのラップがカッコよく聴こえるように意識しました」

映画『去年の冬、きみと別れ』を観てどのような感想が出てきましたか?

 VERBAL 「ネタバレになっちゃうのであまり言いたくないんですけど、過去のことを切り離したらもうちょっとピースな結末なんじゃないかなって。過去のことは過去のこと、先に進んでいけばそんなことはしなくてよかったのにという意味では、僕らの「never」とつながるように感じます」

バラードですが、歌詞の世界観を教えてください。

 LISA 「いろいろな形に解釈できる歌詞にはなっていると思いますが、私はm-floへ送ったラヴソングとして書きました。冒頭から〈全てを許して〉と言っているくらいなので(笑)、彼ら(VERBAL、☆Taku)に向けた私からの1曲ですが、m-floからファンの方に向けた曲でもあります。自然と出てきた素直な気持ちを表現しているので、リスタートらしい曲だと思います」

 VERBAL 「テーマとしては、戻ってきたLISAと僕たちとの会話みたいなのがあります。それを恋愛っぽくして、私から離れて行ったのにまた受け入れてくれますか? みたいなのに対して、僕がアンサー的に過去のことはもういいからというような答え方をしています」

レコーディングの際に意識したことや新たな挑戦になったことがあれば教えてください。

 LISA 「キレイに歌うことよりも、短時間で集中して歌詞のひとつひとつに魂を込めて歌うことに重点を置いたので、終えた時には魂が抜けたかのようにヘトヘトになりました。そのくらい、全身全霊でメッセージを込めました」

 VERBAL LISAが気合の入った歌で表現しているので、自分も突然のラップだと曲調的に唐突かなと思ったので、メロディアス的な感じで入っていって、ラップにだんだん転換していくみたいな構成にしました」

●MVはどのような仕上がりですか?

 ☆Taku Takahashi 「とってもシンプルでソリッド。曲自体は凄く感情的なんですけど、ビデオ自体は結構本当にシンプルなソリッドな世界観で作られていて。見どころは、僕は座っているだけっていうところです(笑)。フューチャリスティックっていう言葉をあまり使いたくないんですけど、生活臭のないスクエアな世界の中、監督がいろいろとカット割りとか撮り方を工夫して、曲のキレイな部分をキレイに作り上げてくださったっていう。ワンカメで毎回違うポジションで撮っていって、それをうまく集めて作っていったところが凄い見事だったと僕は思いました」

No Question」はどのような想いで制作したのでしょうか?

 VERBAL 「今回の「No Question」って〈君だけだよNo Question。当たり前じゃないか。間違いないよ〉みたいな質問するまでもない、という意味なんですけど、そういう恋愛チックなところのテーマから始めて。そこからLISAも求めていたm-flo方式の、僕が明後日の方向からラップを入れたら面白いかなと思ってできた感じの曲です。僕は基本的にぶっ壊そうと思って書いてるんじゃなくて、面白いなって思って書いているんです。絵画でも、キレイにまとめるより様子がおかしい方がアートじゃないですか。ブルーでまとまっているところを、右端に赤でちょんってある感じが、「これは何の意味があるんだろう?」みたいな。そう思わせるようなガス抜きのエッセンスを入れるのが好きなんです。思ったことをリリックにして、現場でLISAに当てたら、凄いトランス状態になったので、これはいいかなと。「never」で「私もう自分の全部を注ぎ込んだから、疲れたから帰る」と気合いを入れて歌ったLISAの話を聞いて、僕もそれぐらいLISAが爆笑できるような、☆Takuも「キタね」って言ってくれるような歌詞を書きたいと思っていたので、やっぱりみんなの反応を見ながら書いてよかったなって思っています」

 LISA 「〈Welcomeback m-flo!〉と感じていただける曲だと思います。聴きどころはVERBALのラップ! 私の歌は負けたと感じたので、☆Takuに言ったんです。「私のパートを削ってでもラップのパートを増やして」って。そのくらい大好き。スタジオで「イェーイ!」と立ち上がっちゃいましたから(笑)。VERBALは私の中で彼の右に出る人はいないと思える最高なラッパーだけど、カッコいい路線に走りすぎていたので、もっと激しく音葉遊びをして欲しかった。時にはクスッと笑える、人を楽しませるラップをして欲しかった。なので、この曲のラップを聴いて「節が戻ってきた!」と思い、私のパートを減らしてと言ったのですが、☆Takuがバランスよくまとめてくれました。☆Takuもすばらしい仕事をしていると思います」

●MVの世界観はどんな感じでしょうか?

 ☆Taku Takahashi 「見どころは僕が車を運転しているところです ()。本当の見どころは、LISAがいかにインディペンデントな女性として詞の世界観を自己表現で自由に演じているところ。それにプラス映像のマジックがいっぱい入っています。VERBALのラップの部分がジェットコースターみたいだから、そこでまた映像のトリックをうまく使ったりして。ストーリーテリングっていうところと、効果的な映像のマジックをうまく使って、楽しませるビデオになっています」

●LISAさんはウィッグではなく、髪を剃るという大胆な演技も見せていますね。

 LISA 「ふたりが髪を切ることができるモデルがいるかどうかと話していたので、「私しかいないでしょ!」と立候補しました。私がすることで女性へのメッセージにもなりますし、今の年齢でもまだまだ自分を驚かせることができる。何より、私がやることで、歌詞のメッセージも活きる。カットするシーンも剃るシーンも緊張はもちろんありました。失敗が許されないですから。撮影の時はアドレナリンが出たので、その日は眠れませんでした(笑)。でも、気持ちはスッキリしています。今回のヘアカットは外見的なことになりますが、これでまたm-floの世界が広がればいいなと思っていますし、芸術作品として坊主姿を楽しんでいただければと思います。こうして新しい扉を開けたいと思うのは、好奇心が強いからなのかもしれません。私だけでなく、VERBALも☆Takuも好奇心の塊なので、私たちはどこまで行くかわからないですし、どこまでも行きたいです」

最後に、今作に興味を持ってくれた方へメッセージをお願いします。

 ☆Taku Takahashi m-floは今年デビュー20年目突入で、15年ぶりに初期メンバーと復活できたことを凄く幸せに思うのと、それを待ってくれている人たちがいること、さらにここからまた新しく出会える人たちに会える機会をいただけたことを本当に感謝しています。その感謝の気持ちを少しでも曲で出していけるようにがんばるので聴いて欲しいです」

 VERBAL 「今回、『the tripod e.p.2』というデビュー作につながる名前にしたのも、久しぶりにLISAと再始動する、改めて三脚を立てるという気持ちからつけました。m-floというグループを初めて知る方には、「なんだこのグループ?」といい意味で思っていただけますし、今まで待ってくれたファンの方にも「待ってました!」と思っていただけるような作品になっていると思うので、楽しみにしていてください」

 LISA m-floに戻らせてくれたファンのみなさんに感謝しています。そして、受け入れてくれたスタッフ、メンバーに感謝しています。その気持ちが詰まった『the tripod e.p.2』になっていますので、ぜひ聴いてください」

 interview:MIKAKO SUSAKI

CD情報

rhythm zone
201837日(水)発売

ミニ・アルバム『the tripod e.p.2

[CDDVD]RZCD-86505/B \2,000+
[CD]RZCD-86506​ \1,200+

【公式HPm-flo.com/discography/

この記事を書いた人
hanaemi
1983年仙台生まれ 2児の母。主婦の方にも楽しんでもらえるような情報を伝えていければと思います。
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