井上実優
PROFILE
1997年生まれ、福岡出身。
小学校6年生の時出場した“唐津ジュニア音楽祭”をきっかけに、音楽塾ヴォイス主宰の西尾芳彦氏に出会う。
中学生の時から歌唱・作詞・作曲の研鑽を積み、高校入学を機に本格的に曲作りをスタート。
2016年春上京し、日々楽曲制作やレッスンに勤しむ。
7月、人生初ステージとなる日本武道館で、壮大なバラードを披露し1万人のオーディエンスを魅了した。
R&B・ダンス・ファンク・ロック・バラード・ポップスまで、幅広いジャンルの楽曲を圧倒的歌唱力で歌いこなす、「自分の歌で聴く人すべてを魅了したい」という力強い意志溢れるヴォーカルが魅力の19歳。
――今回「Me」初登場ということで、自己紹介をお願いできますか?
4月19日に『Boogie Back』というシングルをリリースしました。福岡出身の19歳です。シンガーとして第一歩を踏み出した段階です、よろしくお願いします。
――早速先月の19日にファーストシングルを発売されたということで、率直にどういう気持ちですか?
ちょうどデビュー当日に、自分のCDがお店に並んでいる様子を初めて見たのですが、やはり有名なアーティストの方と一緒に並べられているので、「こういう人いるんだ」という第三者的な目で見てしまい、最初はぼーっとしていました。「でも、よく見たら自分だ」と思い、そこから急に実感が湧いてきました。
――じゃあメジャーデビューしますという段階があって、一番アーティストとして世に出て行くんだなぁと実感したのは、店頭に並んでいるのを見た瞬間ですか?
そうですね。取材などのインタビューをしている段階から自覚してるつもりではいたのですが、やはりデビューする日の一週間前位からそわそわ焦ってきた感じがありました。やはり自覚をきちんと持たなくてはと、思っています。
――CDが発売されて、周りのお友達やご家族の反応はありましたか?
一番仲の良い友達は、「絶対買うけん」と言ってくれて。でもそれだけじゃなくて、意外と「この子も買ってくれたんだ!」みたいな子まで反応してくれたり、メッセージを送ってくれたりして、おめでとうって言ってもらえたのはすごく嬉しかったです。
都会感やラフさを出したかった
――家族の方はどんな感じでしたか。
父や母は私がずっと話をし続けてきたので、もちろん喜んでいるのですが、一番興奮してるのは祖母や祖父ですね。
――今回はジャンルの違う3曲が収録されていて、『Boogie Back』はアニメのドラゴンボールの主題歌にも起用されていますが、多分一番最初にリスナーの方に聞いてもらえる楽曲になるのかなと思うのですが、改めてどんな曲ですか?
この曲はどこか懐かしいメロディーなのですが、歌詞では懐かしさに合わせるのではなくて、あえて今っぽさや、現代の都会感を出そうと思って作りました。わざとカタカナなどを多く使い、ラフさを出していて、そういった部分の絶妙なマッチを感じて欲しいなと。
――アニメの主題歌になるって聞いた時はどう思われましたか?
私ドラゴンボールの大ファンなんですよ!ファンとして毎週見ている自分と、鳥山明先生の作品が結びつくのかというところがあって。そこもまた実感がなかった部分でもあります。
4月2日から放送が始まって、初めて見たのですが、少し鳥肌というか。本当にコラボしてるんだなと感じて嬉しいですね。
――リアルタイムでアニメが流れているときに見たんですか。
そうです!毎週録画して見てます。
――本当にファンなんですね!でもドラゴンボールっていうと、井上さんは今19歳ですよね?若干世代が……。
父が少年漫画が好きで、家に全部ありました。弟もいるので、少女漫画より少年漫画を読む機会が多かったです。
――ミュージックビデオではどんなことを表現していますか?
都会感や、今っぽさというのを全面に押し出すような作品作りになっています。主人公の内気な女の子が恋をしてる物語なのですが、私も去年上京してきて、あまり都会に馴染めてないという心情がリンクした曲となっています。そういう世界観を感じてもらえたらなと思います。
――ミュージックビデオの撮影はもちろん初めてでしたよね?
初めてです。最初はもっと細かい指導をされるのかと思っていましたが、「はいじゃあ撮ります」みたいな感じで。最初はためらいと言いますか、恥ずかしいという気持ちがすごくありましたが、曲が流れると、自然と気持ちが入りました。ゴージャスなミュージックビデオに仕上がってますので、そこにも注目していただきたいなと思います。
――2曲目の『Slave』なんですが、『Slave』も1曲目と雰囲気がガラッと違ってますね?
この曲は恋の虜になってしまった女性をイメージして書きました。『Slave』というタイトルもそうですが、ちょっと過激な感じに仕上がっています。直訳だと少し悪い言葉に聞こえてしまうかもしれないですが、意味としては恋愛の方向にもっていきたくて。ある人のことがどうしようもないくらい好きで、追いすがっているというか、少し哀れな、私より歳上の女性をイメージした曲で、歌い方もなるべくセクシーに歌いました。
――歌詞に描かれた恋愛観みたいなものは、井上さんの中にあるものだったんですか?それとも全くかけ離れた感じですか?
言うなれば妄想というか。『Slave』というフレーズから作り始めたのですが、ちょっとドロドロとした恋愛をイメージしようと思って。等身大じゃなくて、もっと上の女性像をイメージして作りました。
――3曲目の『I will be your love』これは武道館で披露された曲ですよね?この曲も他の2曲と全然違いますが、どういった曲になりますか?
中学生くらいの時に、制作した曲ですが、正直当時は歌詞の意味をあまり深く考えないで歌っていた部分がありましたが、自分の初ステージで歌うことにもなったので、もう一度向き合うじゃないですけど、ただ歌うだけじゃダメだと思い、歌詞もきちんとよく見返しました。歌い込むというより、そういう思いでずっと歌っていたら、自分の中から湧き出るこの曲への気持ちがつかめてきたというか。本当に壮大で真っ直ぐなバラードなので、恋愛という観点だけじゃなくて家族とか友達とか、誰か大切な人を想って聞いて欲しいなという曲に仕上がっています。
――この3曲のうちの2曲の作詞に携われてますが、歌詞というのは以前から書いてたんですか?
高校生からですね。そこから、きちんと音源の中にも私の歌詞を取り入れられるようになってきました。
井上実優が伝えたい世界観
――歌詞というのはどんな時に書いてるんですか?
フレーズが正直「降りてくる」というのはないです。なので出そうと思ってひねり出すというか、机にずっとかじりついて、何時間もかかってしまいます。
――今後歌詞で伝えていきたい世界観とかテーマみたいなものっていうのはありますか?
3曲ともそうなのですが、私のスタイルというか、素の「井上実優」という存在は一回置いといて、一曲一曲の全く違うキャラクターを持った主人公に自分がなりきって歌を届けていきたいなと思っています。井上実優=こういう系統とか、悲しい歌・楽しい歌という固定的なイメージはあまり持って欲しくないので、曲を出す度に新ジャンルの開拓、のようなものを感じて欲しいです。なので今のところ歌詞としてのテーマというものは絞っていません。いろんな方向に挑戦していきたいなと思っています。
音楽との出会い
――井上さんが歌と出会ったきっかけはありますか?
小学校の途中くらいまでは、こだわりのアーティストなどはいなくて、音楽は聞くばかりでした。父が運転している車のスピーカーでいつも音楽を聞いていたのですが、ある日、もっとよく聴きたいと思い、両足の間に頭を入れて、座席の足元のスピーカーまで耳を持っていきました。それをずっと続けていたら、徐々に音程が取れるようになってきたんです。その頃から父が少しずつ可能性を感じてくれてて。小6の時に佐賀の唐津で開催されているジュニア音楽祭に勝手に応募されていました。泣きそうになりながら出た覚えがあります。
――そんなに嫌だったんですか?
恥をかくとしか思ってなかったので。でも、そこでグランプリをいただき、福岡本校にある音楽塾ヴォイス塾長の西尾芳彦さんから、直々にスカウトされて、そこから音楽塾ヴォイスに入塾して、上京してくるまでずっとそこでレッスンを積んでいました。
――好きなアーティストとかは、お父さんの影響もあるんですか
そうですね。本当に当時は何も知らなかったので、教わったものから好きになっていきました。一番最初に教えてくれたのは福原美穂さんで、歌唱力も素晴らしいし今でもずっと憧れです。私が一番影響されたアーティストなので、彼女のようになりたいと思っています。
――実際にステージに立ってお客さんの前で披露する、その初めてが武道館だったわけですが、アーティストさんの一つの目標って武道館じゃないですか、そこに一番最初に立つっていうのは、どういう気持ちなんですか?
私にとってはどこでやっても初ステージには変わりなかったので、武道館でなかったとしても同じくらい緊張はしてたと思います。プレッシャーはありましたが、今まで歌い込んできた曲ですし、それを一生懸命やるだけだと思って。晴れやかな気持ちでステージに臨めました。
――ちなみに仙台にはいらしたことありますか?
仙台は今回が初めてです。
――仙台では何か食べられましたか?
牛タンを食べたのですが、すごく感動しました!
――井上さんの今後の夢とか目標はありますか?
これからは地道にライブを一つ一つ重ねていきたいな、というのが目標ですね。
そして、いずれは私の大好きな、福原美穂さんだったり、海外のクリスティーナ・アギレラさん達に少しでも近づきたい。いつか存在を知って貰い、共演するのが夢ですね。
――最後にMeの読者にメッセージをお願いします!
私はこれからもっといろんなジャンルの曲をどんどん出していきますので、私の多面性というのを知ってもらえたら嬉しいなと思っています。これから皆様、応援よろしくお願いします!
CD情報
2017.4.19 Release