Happiness
2017年9月20日(水)発売 「GOLD」
●まず今回のシングルについてのお話の前におうかがいしたいんですが、昨年10月のアルバム『GIRLZ N’ EFFECT』と初の単独ツアー『Happiness LIVE TOUR 2016 GIRLZ N’ EFFECT』を成功させたことで実感できたこと、新たに見えてきた景色はありましたか?
MIYUU 「表現する曲だったりパフォーマンスだったり、全体的に幅が広がったと思います。Happinessとしての色がアルバムを通して見えてきたところもありましたし、ツアーを通してライヴ・アーティストとして表現していきたいという夢も見つかり、いろんな発見ができたと思います」
須田アンナ 「7人の絆であったり、この7人の黄金比みたいなものは、アルバムやツアーを通して凄く実感しました。Happinessを客観視する時間も多かったので、改めて7人ひとりひとりの魅力に気づけたんだと思います。小さい頃からダンスと音楽が好きだった7人が、同じ目標に向かってキラキラ輝いているのが今なんだと思います」
●そんな単独ツアーを経て2月にリリースされた10thシングル「REWIND」は、どんな作品になったと実感していますか?
藤井夏恋 「私たちはいつも楽曲の世界観をツンデレで表しているんですけど、「REWIND」はHappinessのクールな部分、ツンの部分を全面に出した曲だったと思います。MVでも笑顔なしで作り込んだことで、新しいHappinessの一面が表現できたと思います」
●6月のE.G.family体制発表後は、どのような心境でしたか?
川本璃 「新体制となって、E.G.familyの中でHappinessはどういう色や個性を出していくべきか、とても考えました。新体制一発目となる今作「GOLD」の制作も、Happinessとしての色を定めていきたいという気持ちが強かったと思います。私個人としてもHappinessの活動に専念することになったので、ボーカルとしてもっともっと音楽や歌を追求して、Happinessの幅を広げていけたらという気持ちでいます」
●Happinessの色や個性とは、具体的にどんなところだと思いますか?
SAYAKA 「メンバー全員がEXPG卒業生なので、パフォーマンスを武器としたHIP HOP要素の強さ、ノリの強さはHappinessの色だと思っています。そこは今までの楽曲でも追求してきたところではあるんですけど、今作「GOLD」では今までのHappinessからより成長した姿も感じてもらえると思います」
●最新シングル「GOLD」の方向性は、メンバー内でどのように決めていったのでしょうか?
YURINO 「E.G.familyが発表になってから、よりグループの色や個性の際立たせ方を明確にしていきたいという想いは、メンバー内の共通認識でした。最新シングルでは今までのHappinessのイメージから一歩進化させたかったので、MVでは今まで見せていない表情を見せていたり、楽曲でもHappinessでしか表現できないことに取り組みました」
●タイトル曲「GOLD」は、どのような想いで制作した楽曲なのでしょうか?
藤井夏恋 「新たなHappinessを表現していく上で、セクシーさや色っぽさも表現できたらいいなという想いがありました。今まで意識してきたクールでキュートさもあるラップとは違って、ちょっと艶感のある歌い方やラップに挑戦していたり、女性としてのしなやかさも表現できたんじゃないかなと思います」
●今作の歌詞の中で、気に入っているフレーズなどがあれば教えてください。
楓 「私は〈気の強い 私に 良く近づいて来たね?〉って歌詞ですね」
MIYUU 「そこ、私も!」
楓 「こんなこと、堂々と言えないじゃないですか。だから、共感というよりは、こういう女性かっこいいなぁと思った歌詞ですね。E.G.familyの他のグループの楽曲で、こんなに自分に自信を持った強い女性像を描いた曲はなかったと思うんです」
YURINO 「曲の流れ的にも、何を言うのかな? って思わせておいて〈気の強い 私に 良く近づいて来たね?〉ですからね。この部分のパフォーマンスにも注目して欲しいです」
●NY帰りのAva1anche制作のトラックは、レゲエやHIP HOPの要素を盛り込んだフューチャー・ベースなサウンドですが、どんな感想を抱きましたか?
須田アンナ 「このサウンド感も、Happinessにしかできないアプローチだと思いました。最先端のサウンドとキャッチーな部分をミックスできたことも、進化や新たな挑戦を目指した今回の楽曲にぴったりだったと思います」
●そんなサウンド感だからこそ、レコーディングの際に意識したこと、新たな挑戦になったことがあれば教えてください。
藤井夏恋 「ラテン系なイメージの曲だったので、歌では情熱的な感情を出しながら、ほど良く力が抜けたセクシーさも意識しました。ラップではHappinessだからできるエッジの効いた表現ができたと思います」
●この曲のパフォーマンスに関しては、どのようなイメージで考えていったのでしょうか?
MIYUU 「私もこの曲を最初に聴いた時は、夏恋が言ったラテン系のパフォーマンスが頭に浮かびました。でも、進化を見せたかったので、いい意味で今までの自分たちから離れる必要があったんです。なので、今回はありのままのセクシーさや色っぽさを全面に出すことをテーマに振りつけを考えました。歌詞に男女の駆け引き的な要素があるので、ベッドの上で誘うようなパフォーマンスが入っていたりもします。結果的に振り数は今までで一番少なく、曲のメロディや世界観を活かすパフォーマンスになったと思います」
●MVは、どのような仕上がりになりそうですか?
SAYAKA 「水や炎を背景にしたシーンもあり、今までのHappinessでは想像もつかなかったようなシチュエーションで撮影させていただきました。身体のラインが存分に見えるようなタイトな衣装にもチャレンジしていて、リハーサルから女性らしさを意識しながら臨みました」
楓 「いつもならソロのダンス・シーンが入るような部分でも、それぞれの個性やキャラクターに合わせたイメージ・シーンを撮ったりしたのも初めての挑戦でした」
須田アンナ 「MVで一番のサビまで踊らないという構成は、今までのHappinessにはなかったと思います。もちろんダンスは私たちの強みのひとつですけど、新体制一発目の楽曲のMVでイメージ・シーンという新しい表現ができたのは、今後につながる挑戦だったと思います」
●MV撮影時のエピソードや裏話などあれば教えてください。
MIYUU 「水の中で座って踊るシーンがあるんですけど、髪の毛も衣装も水浸しになりながら撮影しました」
YURINO 「傍から見たら、まるで温泉に入ってみたいでした(笑)」
MIYUU 「長丁場の撮影だったんですけど、撮った映像を観てみると本当に満足のいく仕上がりになっていると思います」
YURINO 「やっぱりMVは大変な想いをしながら撮影するもんなんだな、だからこそいい仕上がりになるんだなって、改めて思いました(笑)」
●続くカップリング曲「Next Level」は、過去に「Holiday」や「Love Wonderland」といった代表曲を一緒に制作してきたT.Kura氏プロデュースの楽曲です。どんな曲に仕上がりましたか?
MIYUU 「個人的にこのシングルに収録する4曲の中で一番好きな曲です。とにかくビートのパンチが効いている曲なので、パフォーマンスがイメージしやすかったです。T.Kuraさんのプロデュースということで璃と夏恋の声にもばっちりハマるトラックですし、「GOLD」とはまた違った強い女性が表現できた楽曲だと思います」
●かなりラップでたたみかけていく楽曲になったんじゃないですか?
藤井夏恋 「ラップ・パートで〈レベルレベル アップアップ それについてラップラップ〉と言ってるように、ラップで勢いをつけてくる楽曲ですね。ブリッジの16小節のラップは今までで一番長いですし、ふたりでのかけ合いもかっこ良くできたと思います。AメロとBメロで世界観が変わって、璃と私の異なる個性でいい具合の化学反応を起こせたと思います」
●この「Next Level」は、どのように聴いて欲しいですか?
楓 「ライヴを想像してパフォーマンスを楽しみにしていただける曲ではあるんですが、自分たちが追い求めているものを歌っている歌詞にも注目して欲しいです。ラップなので細かい歌詞を追えないこともあると思うので、歌詞カードを持って聴いてもらって、これからのHappinessに期待してもらえたらなと思います」
●同じくカップリング曲「I’m So Wow」について。どのような想いで制作していった楽曲なのでしょうか?
川本璃 「いつもよりゆっくりしたテンポの曲なんですけど、その中にリズミカルな部分もありつつ、歌詞は超強気な女の子です。ツンな女の子の気持ちに注目していただきつつ、ライヴでも一緒に歌っていただきたいです」
●歌詞の世界観について解説をお願いします。
藤井夏恋 「〈勝手な言い訳ばかりで 疲れちゃったわ!〉という歌詞があるように、凄く自由奔放な女の子像が描かれている曲です。英語の歌詞が多いこともあって、ちょっと洋楽的なアプローチの曲になっていると思います」
●今作のトラックも、「GOLD」と同じくAva1ancheが制作。どのような印象を受けましたか?
楓 「同じテンポが続くんですけど、構成と音数が多く、グルーヴ感のあるトラックだなと思いました。邦楽というよりは完全に洋楽的で、聴けば聴くほど曲の世界観にハマッていく不思議なサウンドだなっていう印象でした」
●この「I’m So Wow」は、Happinessにとってどのような位置づけの楽曲になりそうですか?
MIYUU 「振りつけは実は苦戦しています(笑)。今までにトライしたことがない最先端でおしゃれな楽曲なので、イメージを固めるのがかなり難しいんですが、でもやります! 流行の動きやデレ系の要素を入れた最高のパフォーマンスを準備したいと思います」
●カップリング曲「Jump」は、90年代前半に活躍したラップデュオKRIS KROSSのカヴァーですよね。どのような想いでカヴァーに至ったのでしょうか?
YURINO 「私たちもよく知っているHIP HOPクラシックですし、ライヴで絶対に盛り上がる曲だと思ったので、日本語歌詞をつけてHappiness流にアレンジさせていただきました。前回のツアーで披露している曲なんですけど、このシングルでやっとリリースできることが嬉しいです」
川本璃 「歌詞の中にHappinessというワードが入っていたり、まるで自分たちの曲のように歌えて、なおかつ勢いのある曲だなって思いました。ほとんどラップしかない楽曲に挑戦したのは初めてだったので、レコーディングまでどう歌うか悩みました。前回のツアーで披露した時よりも成長した自分を見せられるように努めました」
●パフォーマンスはどのように組み立てていったのでしょうか?
MIYUU 「この曲はYURINOさんが振りつけしたんですけど、アンダーグラウンドな振りが多いのも、Happinessだからできる表現なんだと思います。それこそEXILEさんのDNAを受け継ぐガールズ・ダンス&ボーカルグループとして、EXPG時代に教えてもらったダンスをパフォーマンスに取り入れた感じです」
●初回盤にはMVに加えて、1月17日に東京国際フォーラムAで行われた『Happiness LIVE TOUR 2016 GIRLZN’EFFECT THE FINAL』のライヴ映像を収録したDVDが付属。ご本人たちだからこそ語れる見どころを教えてください。
川本璃 「初の単独ライヴの映像なので、初めてだからこその緊張感のある表情やライヴならではの笑顔、そしてHappinessの絆みたいなものも感じていただけると思います。MVも今までで一番色気のある仕上がりなので、観てドキッとして欲しいですね。ぜひ何度も繰り返し観ていただきたいです」
●今作は、アーティストとしてどんな成長があった作品だと思いますか?
藤井夏恋 「今までの作品の中でも、一番大きく成長できた1枚になったと思います。表題曲の「GOLD」は、大人っぽくて艶のあるセクシーな楽曲ですが、飾らず違和感なく表現することができたのかなと思います。表現の引き出しが増えたという部分では、確実に成長につながったと思っています」
●最後に、今作で感じて欲しいHappinessらしさとはどんな部分だと思いますか?
SAYAKA 「今回は1枚のシングルで、いろんなテイストの楽曲を収録させていただきました。進化や挑戦の曲やHIP HOPクラシックのカヴァー、どの楽曲がリード曲になってもおかしくないくらい、メンバーみんなの想いが強い主役級の4曲が揃ったと思います。これからリリースを経て、どうライヴで育てていけるかも大事になると思いますので、これからのHappinessらしい活動にも期待していただけたら嬉しいです」
川本璃 「E.G.family新体制発表後、一発目のタイミングにふさわしい4曲になったと思います。楽曲もHappinessならではの歌とラップのかけ合いがあったり、ヴォーカルの個性がいつも以上に出ています。また次のシングルでも進化したHappinessをお見せできるように、たくさんの方に応援される自分たちでありたいと思っています」
interview:NOBUHIKO MABUCHI
CD情報
OFFICIAL WEBSITE:http://happiness-ldh.jp/