日本エレキテル連合
――2017年の単独公演”『地獄コンデンサ』岩下の新生姜と共に”について伺えたらと思います。まず今回の公演名「地獄のコンデンサ」はどのような経緯でつけられたんですか?
中野 皆さん、普段生活する中で、それこそ地獄みたいな嫌なことってあると思うんですね。そんな地獄のような毎日を笑い飛ばせ、ってことで地獄とつけました。コンデンサは、我々エレキテル連合っていうコンビ名で、電子部品なので、同じく電子部品の中で私たちに一番近いものはなんだろうって詳しい方に聞いた時に、「コンデンサじゃないかな?」って言われて。コンデンサって、いろんな役割をする部品らしいんですね。私たちも様々なコントをするので、そこから。
――サブタイトルの、”岩下の新生姜と共に”は、どこからきたんでしょう?
中野 岩下食品というエキセントリックな食品会社があるんですけど、そこの社長と仲良くさせて頂いておりまして、なにか一緒に物語が作れたらなと思って、そこの商品である岩下の新生姜をタイトルにも入れさせて頂きました。
――今回の公演は、どんな内容になっていますか?
中野 いろんなキャラクターがどんどん出てくるストーリーになっていますね。私たちのネタって、ちょっと暗めのシニカルな設定が多いんですけど、それを笑い飛ばすような皮肉も込めたブラックな内容になってます。見た後に、明るくなって帰ってもらいたいですし、あと少しトラウマを植え付けられるような公演にしたいですね。
――9月22日には、仙台で公演がありますが、意気込みは?
中野 仙台は本当に私たちが一番やりやすく感じている場所なんです。でも、それに甘えず仙台の皆様にもっとファンになって頂けるように、今ネタを作っている最中ですので、前回にも増してブラッシュアップしたネタを見に遊びにいらしてください!お待ちしております!
橋本 話の内容を引き立てる舞台セットも、十分楽しんでもらえると思います。過去の作品では、ベトナムランタンっていう色んな色のちょうちんを舞台に敷き詰めたり、地球をバックにしたり、中身プラスアルファの演出も、照明さんや音響さん、マネージャーさんや舞台監督みんなでひとつの作品を作っていますので、お客さんもそれを楽しみに来てもらえればなと思っております。
――では、お二人のことについても伺えたらと思います。お二人はお互いどんな存在ですか?
中野 この人は、空っぽの箱ですね(笑)。いい意味で、私が言ったことをなんでも入れて表現してくれる、とってもいい器です。無地のキャンバスだと思ってます。何色でも塗れるというか。バカでよかったなって思って。
橋本 そのとおりね。
中野 こんなタイプ、ほかに居ないですから。大体みんな、この世界に入ったからにはこんなことがしたいって、我を持っているんですけど、この人にはないんですよ。演出してほしいタイプなので、とても珍しいです。
橋本 私は、本当になにもできないんで、私の演出家ですね。この方は私のダメなところも全部わかっているので、それもうまく操ってくれるというか。
――お互いの直してほしいところはありますか?
橋本 部屋にこもりきりで、インドア派というより、イン布団派。それでは不健康なので、ちょっと太陽に当たるとかしてほしいですね。
中野 お布団から絶対に出たくない。本当に冗談抜きで出ないですね。仕事以外はずっと、布団の中にいます。
…私は、一個もないです。直してほしいところなんか。
橋本 えっ?!私、悪者みたいじゃん!(笑)
――逆に、好きなところとかは?
中野 大好きですよ。私、友達がいないんですけど、遊んでくれるし、ご飯も作ってくれるし、来てって言ったらすぐ来てくれるし、なんでもやってくれる。何やっても怒らないし。でもね、彼女は、私が書いた台本を誰かがけなすと怒ってくれるんですよ。
橋本 それは腹立ちますよ!その時ばかりは鉄砲玉になりますからね!
中野 そういうときは私がなだめます(笑)。
橋本 私も遊び相手は、結局中野さんですね。別に友達もいますけど、相談もするし、結局ずっと一緒に居ます。一回、すごく嬉しいことがあったんですよ!私UFOを見たんですけど、「UFOがいる!」って言ったら、普通信じないじゃないですか。なのに、すぐ来てくれたんですよ!
中野 チャリ飛ばしてね。でも、もっとなんかやってあげてるでしょ(笑)。すごく親身になって相談聞いたり。
橋本 全部小道具作ってくれたり、メイクもやってくれたり。私、お笑いのことって、正直コントも作ってもらっているし、なにもやってないので。相談ごととかにも、「こうしたらいいんじゃない?」って上からじゃなく、自分が思う感覚で言ってくれるから、かなり信頼しています。あと、毎日変だから楽しいですね。そうやって考える人も居るんだっていう。
――オフの時はどんなことをして過ごされますか?
中野 今はネタをとにかく作らなきゃいけないので、無理やり起きて、ネタを作ってますね。
――どういったときにネタって思いつくんですか?
中野 願望とかからですかね。私ブレザーで、セーラー服に憧れていたので、セーラー服着るコント作ったり、真面目だったんで、ヤンキーのネタ作ったり。
橋本 あとは、こんなセリフが言いたいとか。妄想と願望ですね。
――橋本さんは、休日はどう過ごされていますか?
橋本 私は一眼レフが趣味でして、お花を撮りに行ったりしています。あとは、フォトショップで絵を描いたり。あと、おうちで梅干を漬けたり、梅酒を作ったり。今年の梅も漬けようと思ってます。
中野 去年は皮がすっぱい、まずい梅干になってたねえ(笑)。もう少し頑張ってください。
橋本 なにもしないで、文句だけ言って!(笑)
――仙台には何度かいらしてると思いますが、どんな印象ですか?
中野 仙台は、公演に来ると、一番盛り上げてくれます。今日もこの衣装で空き時間にいろんなところを回ったんですけど、あったかい声もたくさんかけてもらって、嬉しかったですね。本当に本気で、仙台が一番やりやすい場所なんです。
橋本 私は、武将隊の伊達政宗さんにメロメロなんです。3回会いました。イベントで、明美ちゃんを口説いてもらうってことをやってもらったんですけど、本当に照れちゃって。「月を見ようではないか」って言われて、「ダメよ~、ダメダメ」って言えなくなっちゃって(笑)。
――今後挑戦してみたいことなどありますか?
中野 舞台がホームグラウンドだと思っているので、舞台で新しいジャンルを作りたいですね。今、挑戦している段階です。私たちの活動は、明美ちゃんと細貝さんが浸透していて、舞台の部分はまだまだだと思うので、そこを打開して、舞台で幅広いことをやっているっていうのを、知ってもらうために、道づくりをしている途中です。
――最後に仙台在住のファンの方や、Meの読者にメッセージをお願いいたします。
中野 仙台のみなさま、来るたびに温かく迎えてくださって、どうもありがとうございます。この度、また大好きな仙台で公演をすることができます。日ごろ、刺激が足りないなあっていう人も、退屈しているなあって人も、私たちエレキテルなんで、ビリビリっと電気ショックのような舞台をお届けできるように、今も作っていますので、ぜひ遊びに来てください!
橋本 本当に仙台が大好きです。大好きな仙台の人たちに、視覚から聴覚から、中身を全部楽しんでもらうように、これからどんどん内容も詰めて、自信作を持ってくるので、遊びに来てくれなきゃ、ダメよ~、ダメ、ダメ!
公演情報
◆宮城:日立システムズホール仙台シアターホール
2017年9月22日(金) 18:00開場/19:00開演