春になると嬉しい半面、不安や悩み、体調不良を抱える人が増えるのもまた事実です。健康な人でさえ、桜が散るのを見ると、ちょっとセンチメンタルになりますよね。
仕事や学校での人間関係や、理由のわからない不安を抱えたとき、限界まで我慢しますか?
家族や友人にも話せない、話しても理解されない悩みを抱えて、平気で日常を暮らしていくことはできません。できたとしても、いつか限界を超えると、一気に爆発してしまいます。
今回は「もし悩みがあるのなら、とりあえず相談してみよう!」ということで、仙台市の若者向け相談窓口のご紹介をしたいと思います。
1、我慢を続けて壊れた日常
私は自分が悩んでいることが恥ずかしいと思っていました。そのため、悩みを抱えていることを隠していましたし、「悩みを持っていないかのような平気な顔をして生活すること」が、一般常識だとも考えていました。
けれど、そのような仮面をつけて生活することは一時的にはできても、ずっと続けることはできませんでした。
私の場合は、バイト先の人間関係に馴染めないことと、親との関係が大きな問題でした。これは全く別の問題ではなく、親子関係がうまく行かないことで自分に自信をなくし、職場でも追い詰められていった、というのが今になってわかることです。
その後、無理な生活がたたってうつ病になりました。その後は、1年か2年ほど、記憶が断片的なものしかありません。
その間、死ぬことばかり考えていましたし、大学へ顔を出す機会もめっきり減りました。なんとかギリギリの単位で卒業できてからも、投薬治療は続きました。
2、正しい相手に相談する
苦しいとき、夜中に「いのちの電話」に電話をかけたことがありました。すごく混雑しているので、なかなか通じません。
やっと通じて出たのは女性の相談員さんでした。「どうしました?」と聞かれて、言葉に詰まりました。涙が出て止まりませんでした。
それで思わず「いいです、大丈夫です」と言いました。相談員さんは「本当に?本当にいいの?」と言いました。「はい、大丈夫です」と言って電話を切りました。全然大丈夫ではありませんでした。
ただ、友人にも家族に相談できない中で、全然知らない誰かが、ほんの少し心配してくれたことが、私は嬉しかったです。
こうして、死にたくなったら電話をかけたり、医師に相談したりしてなんとか立ち直ることができました。
もし、間違った相手にうっかり相談してしまい、「それは間違っている」とか「お前が悪い」と言われてしまうと、悪化していたでしょうし、相談に乗るふりをして利用するような人も中にはいるでしょう。
「全く知らない人だから、問題を解決してくれない、意味がない」のではなく、どんな問題でも解決するのは自分自身で、その手助けをしてくれるのは、ちゃんと話を聞いてくれる相談相手なのです。
3、どんな小さな悩み・不安も放置しないで
おそらく、頭の中には「それくらいの小さな悩み、自分ひとりで解決できないでどうするんだ」「そのくらいで悩んでるなんて弱い人間だね」と馬鹿にする人が住んでいるかもしれません。
しかし、たとえ小さな悩みでも、ちょっとした不安でも、誰かに話を聞いてもらえるだけで、ちょっと楽になれるものです。楽になろうとすることは、当たり前のことで、悪いことではありません。
落ち着いて、冷静になれば、今まで考えたことのなかった新しい突破口も見つかります。相談員さんは“答え”は教えてくれませんが、“ヒント”はくれるものです。
「せんだいWAKAMONOメンタルサポート」(http://www.sendai-wakamono.org/soudan/index.html)のページには、相談窓口が掲載されています。もし「家族が悩んでいるようだ」「友人が辛そう」という場合も、このページを教えてあげましょう。
どうしようもない心の辛さは、頑張ってどうにかなることでも、我慢することが偉い、ということでもありません。
自分の口から、「辛い」「助けて」と言えることが、解決の糸口になります。最初は勇気が必要ですが、一緒に壁を乗り越えていきましょう。