「どうしても辞められない、けど辞めたい」この言葉の中には、解決策が2つ含まれています。ひとつは「どうしても辞められない」をどうにかする。ふたつめは、「辞めなくてもいい方法を考える」です。
よく相談で「仕事辞めたい」と言う人に「辞めちゃえば?」と言えば、「辞められないから困ってるんだ!」と怒る場合があります。
しかし、これって、自分で自分の選択肢を狭めているだけではないでしょうか。あれこれ理由をつけて、苦しめているのは、もしかしたら自分自身なのではないでしょうか?
第1回で「逃げるってなんだ?」について、第2回で「楽しく生きること」についてご紹介しました。第3回の今回は、「解決法は意外な場所にある」をご紹介します。
1、まさかの自宅勤務
Aさんは出勤するのがとても辛かったと言います。仕事そのものは楽しいのですが、体調に波があって、それによって職場の人に一度迷惑をかけてしまい、居づらくなってしまったからです。
たった1回休んだ、ただそれだけのことで、職場の人は「Aさんに迷惑をかけられた」という接し方をするのだそうです。Aさんは辞める覚悟をしましたが、生活の見通しがつきません。
どうしよう…そう思ったときに、会社の上司に相談したそうです。すると、意外な反応が。
「今度、自宅勤務制度を立ち上げようと思うんだけど、よかったらそれをやってみない? ただし、給料は出来高制になるけど」
Aさんはそれを受けることにし、会社には月に数度の会議だけの出勤となりました。収入は若干減りましたが、生活するのに支障はなく、自分のペースで仕事ができるので体も調子がいい。
すべての人がこのAさんのように恵まれているとは限りませんが、「どうしようもない!八方塞がりだ!」と思ったところに道が開ける、ということはあるのです。
2、「どうにもならない」はなんとかなる
人には誰でも“どうしようもない場面”というのがやってきます。辛くても受け入れなければいけませんし、道が絶たれて絶望することもあるでしょう。
それは、一時的に全世界の人があなたを否定したのだとしても、「これからも一生、全世界の人から否定し続けられる」わけではなく、状況は常に動いています。
加熱して炎上した不倫報道も、いつのまにか忘れ去られてしまうように、“どうしようもない状況”を脱すると、そこに道は現れます。
つまり、今もし「仕事辞めたい!でも解決策が見つからない!」のであれば、今が苦しみの頂点で、あと少しすれば状況も変化してくる、ということです。
あとは、開かれた道を見つけるために、しっかり目を開けて見る、ということです。その解決策が、仕事を辞める、なのか、続ける、なのか、もしくは全く別の道なのか。
いずれにしても、怖いと思って目をギュッと閉じてしまうとチャンスを掴むことができません。解決法は意外な場所にある。だからこそ、人生の舵を握る手を離さないでください。
(4)へつづく。