春眠を暁を覚えず…なんて言いますが、これからだんだん暖かくなってくると、日中眠くなったり、夜の早く就寝したくなったり、また逆に夜眠れなくなったり、と睡眠のリズムにズレが生じやすくなります。
冬時間から春時間に、体内のリズムをセットし直す時期なのですが、このとき、切り替えがうまくいかないとうまく睡眠導入することができなかったり、睡眠の質が低下する原因となります。
今回は、春に向けて気をつけたい睡眠について、ということで“日光浴の大切さ”をご紹介したいと思います。また、こちらの記事(http://www.nonilabo.com/column/column23.html)もあわせてご参考ください。
1、日中はなるべく日光浴で光合成するイメージ
私たちは、植物ではないので光合成することはできませんが、それでも日中の太陽の光を感じることはとても大事です。
紫外線が体に悪い、ということは言われていますし、直接浴びて日焼けしたり、長く浴び続けてアレルギーになってしまう場合もあります。
しかし、太陽光が悪いもの、なのではなく、日中の陽の光はうまく利用して体内に良い効果をもたらさなければなりません。
重要なのは、太陽光を直接皮膚に触れさせるということではなく、“脳に光を感じさせること”です。脳は、およそ1000から2000ルクスの明るさを感じると、睡眠に必要なホルモン“メラトニン”を作ります。
この1000~2000ルクスの光は、通常の部屋の照明では得ることができないため、やはり可能な限り、日中は太陽光を感じられる場所に行き、「ああ、今は昼だな!」と脳に実感させることが大事です。
2、起きてから15時間後
人間は、規則正しいリズムで生活していると、目が覚めてから15時間後に眠くなるという仕組みになっているそうです(http://sleep-col.com/%E7%9C%A0%E3%82%8A%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0%E3%80%80%E3%81%9D%E3%81%AE1/)。
それは、いくら早く寝ても、早く起きてもいっしょ。朝パッと目が覚めて、一番に陽の光を感じて、そこから15時間後にはメラトニンの作用で眠くなる。
人はそれぞれ仕事量も制限される時間も異なりますが、一日の時間は皆平等に24時間しか与えられていませんし、太陽光を感じることができる時間も決まっています。
忙しい!とか、暇だ!というのは、みんな誰しもありますが、きちんと眠らないと元気が出ない、仕事の効率も落ちる…と考えると、なにをとってもまずは朝起きたら日光浴をして良い睡眠をとる選択をしたいものです。
3、五月病は睡眠から?
これから怖いのは、五月病と言われている、ちょっとしたうつ症状です。軽度で終わる人もいれば、重度に進行してしまう場合もあります。
これは“精神面が弱いからかかる”のではなく、環境の変化に適応する際に、体と心のバランスが崩れてしまうことが原因です。
春から夏にかけて、誰しも暖かい気候に油断しますし、新しく就職した人や進学した人は、環境の変化から大きなストレスを受けています。
そこに、元気の源である睡眠がうまくいっていないと、体調を崩してしまうのは当たり前です。
五月病を予防する上でも、今のうちから快眠を心がけて、つとめて陽の光を浴びることをおすすめします。でも紫外線対策も忘れずに!