どんな人を恋人にするか。これはとても重要です。適当に誰でもいいや、と思って選んだ人がとんでもない人だった、ということはよくあります。
第一回は「外見について」、第二回は「お金について」、第三回は「性格について」、第四回では「相手の人間関係」についてご紹介しました。最終回の今回は、「価値観と方向性」について考えてみたいと思います。
1、違っても許せるかどうか
離婚理由で「価値観の違い」とか「性格の不一致」とよく耳にしますが、そもそも他人同士なので、価値観は違って当たり前、性格は一致するはずがないものです。
これらは、「価値観の違いを受け入れられなかった」「性格の不一致に我慢できなくなった」というのが本当の答えかもしれません。
ということは、相手選びの段階で、「自分と全く同じ価値観で、性格が一致する男性など存在するはずがない」という前提は外せません。
つまり「あ、この人となら価値観が近いかも!」「性格が合いそう!」ではなく、「この人とだったら違っても許せる」かどうか、という基準を持って判断しなければなりません。
2、違っても許せる人
価値観が違う、というのはたとえば、部屋のインテリアを決めるときにふたりで喧嘩したとします。それぞれ、インテリアの方向性が違えば当然です。でも、どちらかが譲らなければ事態は進行しません。
そのときに「しょうがないなあ。この人だったら許してあげよう」と思えるかどうか、という点が重要です。
なんでもかんでも許すことがいい、ということではありませんが、「許してもいいくらい、その人には魅力がある」のかもしれませんし、「尊敬している部分がある」「彼のセンスだったら任せてもいい」と思えるからかもしれません。
ふたりの向いている方向が、真正面で激突するのではなく、また、てんでバラバラの方角を向いているのでもなく、同じく富士山の山頂を目指すような感覚があれば、「まあいいか」と思えるものです。
3、相手選びは疑ってかかる
相手の価値観や方向性を見る、ということは同時に「自分の価値観や方向性はどうなっているのか」を見ることになります。
そのため、相手を知ろうと探っていくうち「じゃあ自分はどうなんだ?」という点に必ず行き当たるはずです。
判断基準は外にはなく、あくまで「自分はどう感じるのか?」という内側の採決で決まります。こればかりは、他人にいくら相談したところで、結局「あなたはどう思ってるの?」に行き着くのと同じです。
とりあえず付き合っちゃえ!とりあえず結婚しちゃえ!でうまくいく場合もありますが、現代はストーカーやモラハラ、DVも他人事ではありません。
「疑ってかかる」というのは良い表現ではありませんが、自分のためにも、相手のためにも、じっくり観察して慎重に判断することはとても重要です。