これは去年の6月の仙台市の質疑応答の内容(http://www.city.sendai.jp/kaiken/150629outou.html)ですが、同性婚に関しての話がありました。
質疑応答では、同性婚に関して仙台市としてはまだ時期尚早であって、まずは市民の理解を深めることが先である、ということでした。
さて、LGBT問題は何も他人事ではありません。また、「自分は関係ない」と思っている人であっても、職場の仲間や友人の中には、もしかしたら人に言えないまま悩んでいる人が身近にいるかもしれません。
これを読んでいる方は女性が大半だとは思いますが、今一度、LGBTに対する理解を深めて、隣人への理解を示しましょう。
1、LGBTってなんだ?
もうすでにご存知の方も多いとは思いますが、LGBTとはレズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーの頭文字をとった、総称であり、セクシャルマイノリティ(性的少数者)を指します。くわしくはこちら(http://diamond.jp/category/s-lgbt)。
ハッキリと「私はゲイです」と公にしている人もいれば、公開できずに隠している人もいますし、また、自分で違和感を持ちながらも気づかずに生活している人もいます。
この性別に関しては線引きが曖昧な部分があって、もっと細かく分類することもできるようです。(たとえば、男性のことは好きだけれど、女性の体に違和感を覚えている女性など)。
それは病気というわけでもありませんし、生まれ持ったものです。もし何か不都合が生じるとしたら、それは社会生活での摩擦です。
2、理解できなくてもいいから否定しないで
話をすると、案外「私はそういうの気にしない!」という人が大半ですが、中には「やっぱり男が男を好きって気持ち悪い」とか、「同性から性的対象として見られるのが嫌」という意見もちらほらあります。
当然、人それぞれ趣味嗜好は異なりますから、「こういうのは好きだけど、ああいうのは嫌い」というのはあると思います。ただ、「嫌いだから世の中から排除したほうがいい」というのは、また別の問題。
たとえば、アイドルが好きで追っかけをしている人がいたとします。その熱狂的な姿を見て、嫌悪感を覚える人もいると思います。
そのときに「あのようにアイドルの追っかけをするような人は気持ち悪いから、いなくなればいい」とバッシングすることは容易いです。
しかし、追っかけをしている人は人に迷惑をかけるわけではなく、単に好きなものに夢中になっているだけです。
LGBTも同じです。「そういうのは変だからやめたほうがいい」とか「それは普通じゃないよ、あなたは異常だよ」と言ってしまうことは、自分にとっての「普通」という好みを押し付ける行為です。
誰だって「あなたの顔を見るだけで気持ち悪くなるから、どこかへ行ってください」なんて言われたら傷つきますが、LGBTへの差別はこれと同じです。
3、身近にいるかも
LGBTに反対していた男性の娘がレズビアンだった、長年の友人がゲイだった、なんて話は珍しくありません。公にしていないだけで、かなり多くのLGBTの人が存在します。
これは「完全に理解して賛成派になれ!」と強要しているわけではありません。たとえば、私はラーメンがあまり好きではないのですが、人に言うと「どうして?信じられない!頭おかしい!」と言われます。
けれど、食べ物の好みは人それぞれなので、ラーメンが苦手な人がいてもいいはずです。この「いろんな人がいていい」ということは、イコール「自分みたいな人間がいてもいい」ということです。
誰かを否定して自分を守るのではなく、様々な人に寛容になることで自分も肯定される、という“人に優しい社会”を作っていけたらいいのではないかな、と思います。