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何が正しい働き方?企業に婚活の機会を奪われる女性たち

先日、Twitterで「全人格労働」について話題になりました。多くの人が、企業に所属してお金を得て生活していますが、その企業が労働者の人生まで搾取するのか?が議論されています。

こちらの記事「仕事で私が壊れる 人生を搾取する「全人格労働」http://news.yahoo.co.jp/feature/154)をご覧頂くと、「自分の人生<仕事」となっている構図が見えてきます。

仕事をさせてもらえるだけありがたいのか、それとも労働に見合った賃金をもらうことが目的なのか、労働者の権利が曖昧になっている現場が多いようです。

今回は、そのような、全人格労働社会における、女性の幸せや婚活についてご紹介したいと思います。

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1、便利さが私たちを24時間苦しめる

かつて、スマホなどなかった時代、仕事が終わって家に帰れば、些細なことで呼び出されたり、メールがくるようなことはありませんでした。

たとえば、24時間受付で、顧客窓口を設置している企業は、24時間稼働していますが、お客さんが便利だと思う裏側には、労働者が必ずいます。

深夜のコンビニが営業しているのも、昼夜逆転した生活をしてくれているアルバイトの人がいるからですし、通販で購入したものが届くのも、宅配業者が頑張っているからです。

私たちはスマホで婚活サイトに登録できるかもしれません。また、好きな男性と好きな時にメッセージの送受信も可能になったかもしれません。

ただし、便利になればなるほど、24時間のうち、本来行わなければいけない重要な「食事や睡眠、休息」の時間が奪われているのではないでしょうか。

帰宅したあとに、職場に呼び戻される。休日出勤の依頼がメールでくる。ミスした書類のデータが添付されてきて、自宅のPCで深夜まで作業する。これは、便利の代償かもしれません。

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2、労働者は企業の奴隷?

我々は、頭の片隅で「企業に所属しなければ生きていけない」と思っています。会社に見捨てられたら、生活が成り立たない。捨てられては困る。

それゆえ、一切自分には利益にならないような仕事を引き受けたり、休日出勤・サービス残業も当たり前にしてしまいます。

逆に、アルバイトとして時給で働いていた方が高額をもらえるとしても、です。守っているのは肩書きでしょうか、立場でしょうか。

そこに企業はつけこんできます。「仕事を与えてやるんだから」と上から物をいいます。

こちらの記事「スーパーでまさかの枕営業…人生をも支配する「全人格労働」」(http://dot.asahi.com/aera/2016021500139.html)にもあるように、ある一線を超えて、労働基準を外れてしまっても、抗えないということがあります。

労働基準法はきちんと定まっていますが、働く人々が「自分は労働者である」という自覚が足りず、まるで企業の奴隷に甘んじることが「逆に楽」と勘違いしているのが原因ではないでしょうか。

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3、会社は無責任

以前から何度も書いてきたことですが、女性が結婚できなくても、会社には関係ありません。幸せになれなくても、関係ありません。企業は責任をとってくれません。

しかし、企業側は「働いてもらわなければ困る」「働かせてやるから全てを捧げろ」と言います。場合によっては、労働に対する正当な対価が支払われない場合もあります。

プライベートは自己管理・自己責任ですし、プライベートも仕事に捧げることが社会人の常識なのだそうです。それが正しいこととは思いませんし、それによって結婚の機会を奪われた女性が「結婚できない女」の烙印を押されることも納得できません。

「自分の身は自分で守らなければならない」ならば、個人の利益が得られない企業や仕事に対して、ハッキリと「NO」と言えなければ、結婚や妊娠・出産も叶わない世の中なのかもしれません。

この記事を書いた人
福永知世
1983年青森市生まれ、宮城学院女子大卒。福永緑丸名義で共著『怪談実話コンテスト傑作選 痕跡』(メディアファク トリーMF文庫)がある。http://milkgraph.web.fc2.com/
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