仕事でもプライベートでも、人から好印象を持ってもらいたいと思いますし、それによって何か利益があるといいな、といつも思います。
しかし、何もわからずにただ一生懸命やっただけでは相手にうまく伝わりませんし、逆に悪印象を与えてしまっては努力が無駄になってしまいます。
今すぐ使える行動心理学、ということで、仕事にもプライベートにも活用できるものをご紹介していきます。
第一回は「アンダードック効果」、第二回は「ツァイガルニク効果」をご紹介しました。今回は「ハロー効果」についてご紹介します。
1、ハロー効果
以前、たまたま出会った人と仲良くなって「あなたってすごいおもしろいね!」と言われたことがあります。よく考えてみると、その人とはじめて会ったとき、とても自分の調子が良くにこにこしていた気がします。
また別の場面では、知り合った人から陰口で「なんなのあの人、私ああいう人大嫌い」と言われたこともありました。このときは、考えてみれば自分の調子が悪く笑顔になれなかったという記憶があります。
「私」という一個人は同じなのですが、出会ったときの状態によって印象が変わり、「私という個人」の総合評価を上げたり下げたりしているんだなあ、と思ったことがあります。
相性とか、相手がどんな人なのか、ということも確かに重要なのですが、問題なのは、「その人のどこを見て、その人と思ったか」という点です。
ハロー効果とは、ある顕著な特徴によって全体的な印象が歪められてしまう心理効果です。
企業の電話対応がすごく悪かった場合、その企業そのものの印象まで悪くなってしまいます。逆に、すごく丁寧に接客してもらうと、その企業そのものの印象が良くなります。
2、顕著な印象を操作する
「自分ってどんな人だろう」と思ったときに、自分探しのように“私とは…?”と考えてしまいがちですが、実は人間なんてあやふやで不確定な要素の塊です。
そのため、「私ってこういう人!」と決め付けることができないのですが、ここでハロー効果を良い方向へ活用するには、“キャラクター作り”が有効です。
実際はネガティブな部分も持っている人であっても、意識的にポジティブなセリフを口癖にしてしまうとか。話しかけられたときの笑顔のテンプレートを決めておくなど。
人から見られたときに好印象に見られるだろう部分を強調して、前に出していく、という感じです。
受け取り手がどう受け取るか、ということも重要ではありますが、まずは“顕著な好印象を残す”ということに重点をおいて、自分の表面上のキャラクターを好印象なものに変えていきましょう。
(4)へつづく。