人の心には法則性があって、法則性があるということは、「人の心を動かすコツ」というのが必ずあります。
たとえば、同じ商品を売るにしても“売れる売り方”というのがあります。このような人心掌握術をマスターできれば、日常の様々な場面で応用できます。
みんなに好かれる人、という人がいますが、その人は自然と無意識に、人に好かれる方法を実践しているので好かれるのであって、それを見て「私はあの人と違ってどうせ人に好かれないし」といじける必要は全くありません。
それは持っている個性云々よりも「表現の仕方」や「演出」に問題があるからです。今回から7回に渡って、働く女性が今すぐ使える行動心理学についてご紹介します。
1、アンダードック効果
漫才のM-1グランプリ、という番組がありましたが、あれを見ていてなぜか無性に、敗者復活戦でのぼってきた人を応援したくなる、ということがありました。
それに似た経験、誰しもあると思います。ペットショップで、たまたま売れ残ってしまった犬と目が合い、運命を感じてしまうとか。
これは、劣勢のものに同情を覚えてしまう心理効果です。AとBで、Aが負けている場合、「A頑張れ!」と思ってしまう、というもの。
スポーツ観戦などで、どちらのチームも贔屓ではない場合、どちらかを応援することになりますが、すでに勝っているチームより、負けているチームに逆転してほしい!と思う人が多いのです。
2、負けるが勝ち?
これを日常で使う場合、“自分の味方を増やす”という効果を期待できます。たとえば、仕事において重要な任務につきたいふたりがいて、どちらか片方しか任務につけません。
落とされたひとりは悔しい思いをしますが、「次こそがんばります!」という姿勢を周囲に見せると、なぜか周囲は、任命された方の人よりも、落とされた人の方に愛着がわきます。
仕事でもプライベートでも、何かしら勝負事になると負ける場面もあるかもしれませんが、この場合は「負けるが勝ち」。“1回負けて、次頑張る姿勢を周囲に見せる”ということが、結果的に味方を増やすことに繋がります。
わざと負けると意味はありませんが、何かで負けたときは「ラッキー!」と思って、みんなに愛着を持ってもらえるように振舞いましょう。
(2)へつづく。