さて、4月から新しく仕事を始めた人も、長く勤めている人も、「あー、もう無理!仕事辞めたい!」という気分の人がいるかもしれません。
5月あたりからその気持ちが強くなり、うっかり実行しそうで怖くなっていませんか?それとも、毎日出勤するのが辛くて、泣いていますか?
もしかしたら、あなたは自分にこう言い聞かせているかもしれません。「今の仕事に耐えられないようじゃ、違う仕事に就いても同じだ!これが社会人だ、大人なんだ!」
仕事を辞めることは「逃げ」でしょうか。今回から7回に分けてお送りする“女の人生設計立て直し術”。今回は、「逃げるってなんだ?」についてお話したいと思います。
1、逃げる自分が許せない?
仕事って辛いもんですよね。たぶん、どんな仕事だって辛いのかもしれません。私もそう思っていました。
転職経験の多い私は、いろんな職種に関わってきましたが、はっきり言って、楽しい仕事も辛い仕事もありました。
感じ方は様々だと思うのですが、私が楽しいと思えた仕事は、一緒に働く人たちと気が合う職場。逆に、いくら仕事内容が簡単でも、職場がギクシャクしている仕事は楽しくなかった。
どんな仕事でも、仕事そのものは一生懸命やれば楽しいのですが、プライベートな部分まで詮索されたり、人間関係のいざこざに巻き込まれたりすると、仕事そのものも苦痛になりました。
あるとき、何度目かの転職先で、辞めるという話を上司にしたときに「お前は逃げるのか。ここで仕事ができないお前なんかどこへ行っても何もできない!」と言われました。
しかし、私は今までの職場で良い評価もたくさんもらえていたし、どこへ行ってもなんでもできるという自信があったので、その上司に屈することはありませんでした。
仕事を辞めたいと感じたとき、「現状から逃げる」というワードが浮かんだのなら、それは大きな間違いです。
地震の被害が全くない地域、というのは日本のどこにも存在しないように、私たち個人は常に移動しながら考えて行動することを求められています。
今が転職のタイミングかどうかは別の問題としても、「仕事を辞めたい=逃げる」ではない、ということは、心に留めておいてください。
2、逃げてもいい
嵐という自然災害がやってきて、そこから逃げないと死ぬ、という場面で頑張って耐えることは、かっこいいことでしょうか。
実は、私たちひとりひとりには、ほかの誰も知ることができない嵐が、いつもめぐってきます。大きな嵐、小さな嵐がありますが、うまく回避できたり、回避できなくて被害にあったり。
厄介なのは、今自分に嵐がやってきている、という現状を自分で把握できていない、気が付けない、という点です。
それはいつも、過ぎ去ったあとに「ああ、あれは恐ろしい嵐だった…」と気が付くのかもしれません。または、嵐の中にありながら、「なぜ自分はなんでもない場所でまっすぐ立っていられないんだ」と思っているのかもしれません。
あなたの足が片方折れて、あなたはそれに気がつかず、自由に歩けないことを嘆いている…という可能性だってあります(あくまで比喩ですが)。
今の仕事を辞めたい、と思ったのなら、まず自分が置かれている状況を整理してみましょう。嵐が来ているのなら、逃げなければいけません。
(2)へつづく。