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「女の焦り」…友達がどんどん結婚していく中取り残される恐怖を克服する(2)

前回は、「結婚しなければ!」と思ってしまうことは、適齢期の女性が、個人ではコントロールできない部分で沸き起こる感情であって、それは“女性特有の呪縛”である、というお話をしました。

今回は、集団に属するという点から見た「友達が結婚すると焦る」について考えてみましょう。

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1、女性は集団に属する

男性に言わせると、女性は「群れる生き物」だそうで、「好きにしろ」と野に放ったはずなのに、気が付くとあちらこちらで集団を作っているものなのだそう。

確かに、過去を振り返っても何かしらの集団に属していた記憶があります。つまり、「いつも友人たちと一緒に行動していた」のです。

では、そんな友人が、ひとり、またひとりと結婚していく中、自分だけ独身でいることに疎外感を覚えることは自然なことでしょう。

特に日本の場合、「結婚したら女性が家事・子育てをする」というのが、まだ一般的なため、結婚して独身グループを抜けた女性は、今度は既婚者女性グループに所属することになります。いわゆるママ友です。

このように、まるで人間にランクがあって、独身を卒業して既婚になる、ということが女性にとってのステータスのように思われていることが、結婚に対する焦りの原因のひとつと考えられます。

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2、ステータス制度は幻

確かに、私も30代女性で独身だと言うと、周囲から「へえ、結婚もしないでプラプラしてるのね」とか、「結婚もできない女なのね」という言われ方をされることが度々あります。

それはまるで「高校受験に失敗して入学できなかった中卒の人」のような扱いです。「あの子も、あの子も入学できたのに、あなただけ入学できなかった!」と指を指されるのです。

その疎外感に恐怖したり、自分の価値を見失うと、本来持っている「自分の目的」を見失います。30歳前後は、この点を注意すべきです。

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ここで、「私は結婚もできないような女だ、ほかの子はみんな結婚しているのに」と思うのか。

もしくは「どうしてそんなこと言われなきゃいけないの?私にはほかにやらなければいけないことがある!」と堂々としていられるか。ここが運命の分かれ道です。

女性は集団に属していなければ生きていけない。それを外れたら孤立する。その恐怖が、結婚への焦りを加速させます。

しかし、果たして本当に「どこかの集団に属していなければ生きていけない」のでしょうか。それは、言葉を裏返すと、「どこかの集団に属して楽して生きていきたい」という意味ではないでしょうか。

どこに行っても批判は受けます。何をしていても批難されることはあります。集団を隠れ蓑にして、傷つかないように生きていこう、そのために結婚しよう!とは、目的を見失っていないでしょうか。

ちなみに、結婚して既婚者グループに属したからと言って安心できるわけでも、安全な生活を送れるわけでも、批判を受けなくなるわけでもありません。新しい難題が降りかかってくるだけです。

今やるべき目の前の課題をしっかりこなす前に、違うグループに所属することを夢を見て勝手に焦りを感じていることは、無駄な労力かもしれません。

前回(1)←→(3)に続く。

この記事を書いた人
福永知世
1983年青森市生まれ、宮城学院女子大卒。福永緑丸名義で共著『怪談実話コンテスト傑作選 痕跡』(メディアファク トリーMF文庫)がある。http://milkgraph.web.fc2.com/
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