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「女の焦り」…友達がどんどん結婚していく中取り残される恐怖を克服する(3)

第一回で、“女性特有の呪縛”について。第二回で“集団に属する女性”についてお話しました。今回は、自分の人生の時系列、について考えてみましょう。

人の人生は、みんな違います。生まれた日時も異なれば、場所も違います。家庭環境や家族構成、受けてきた教育にも違いがあるでしょう。

しかし、なぜか私たちは、“年齢が近い同性”というだけで、比べたがります。なぜでしょうか。なぜ同年代の友人の結婚は羨ましいのでしょうか。そして悔しいのでしょうか。

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1、そもそも誰も「同じ」ではない

よく昔、母親に「よそはよそ!うちはうち!」などと言われた記憶がありますが、私たちは“同じ年の女友達”というだけで、同じものを持ちたがりました。

鉛筆やらノート、ペンケースも色違いで揃えたりしました。小学生当時、それは遊びの一環だったのですが、なぜか大人になった今でも「みんな同じ」を心のどこかに求めているような気がします。

しかし、友達と言えども、たとえ年齢が同じであったとしても、友人は他人であって、自分ではありません。それぞれ違う目的を持ち、「似ている部分」はあったとしても「全部違って当たり前」です。

人は、今この瞬間を横の繋がりで見ようとします。そして、人と自分の似ている部分を見つけ、共感しようとします。

しかし、その共感は「話のネタ」にはなったとしても、「じゃあ、おてて繋いで一緒に行きましょうね」というわけにはいかないのが現実です。

「あなたはあなた、私は私」とハッキリ区別をして、相手に深く干渉しないこと。これが、焦りを克服するヒントになるかもしれません。

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2、自分の人生を縦に考える

先ほど、“人は横の繋がりを見てしまう”とお話しました。どうやら、集団が出来上がったときに「私たち、同じ年ね!仲良くしましょうね!」と思う人ほど、焦りを感じることが多いようです。

逆に、子供の中でも集団に属さない子がいましたが、そのような人は“物事をドライに考える”という傾向があるため、周囲の影響を受けた焦りを感じません。

私の友人知人の中でも、“あまり焦りを感じることなく、充実した人生を送っている女性”がいます。彼女たちは結婚していても、独身であっても、自分の目的に向かって進んでいます。

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彼女たちに共通するのは、「自分の人生を縦に考える」ということです。もちろん、どこかの集団に属することも大事だとわかっていますし、友達も大切にします。

ただし、友人に何か悲しいことがあっても、多くは一緒に泣いてあげることしかできない現実がありますが、彼女たちはそれをよく心得ていて、友人や周囲を見渡す時間より、自分自身を見つめる時間を重要視しています。

誰かと自分を比べることをしません。あくまで、比べることができるのは、過去の自分と今の自分です。

実験で、全く環境の異なるマウスの比較ができないことと同様に、他人と自分を比べて出た結果など、正確な数字ではないからです。

焦りを感じなくなるためには、まず「同じ条件の比較対象者は、他人の中に存在しない」ということに気づくことではないでしょうか。

前回(2)←→(4)に続く。

この記事を書いた人
福永知世
1983年青森市生まれ、宮城学院女子大卒。福永緑丸名義で共著『怪談実話コンテスト傑作選 痕跡』(メディアファク トリーMF文庫)がある。http://milkgraph.web.fc2.com/
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