あの人、人の心を掴むのがうまいな!って人は身近にいませんか?そういう人はもしかしたら、行動心理学をうまく活用しているのかもしれません。
今すぐ使える行動心理学ということで、第一回は「アンダードック効果」、第二回は「ツァイガルニク効果」、第三回は「ハロー効果」、第四回は「ブーメラン効果」、第五回は「一貫性の原理」、第六回は「宣伝効果」についてご紹介してきました。
最終回である今回は、「単純接触効果(ザイオンス効果)」についてご紹介したいと思います。
1、単純接触効果(ザイオンス効果)
通勤途中で見かけるショーウィンドーのカバン。毎日見ているうちにどんどん欲しくなって、ついに買ってしまった!なんて経験はありませんか?
または、最初は好きでも嫌いでもなかった男性が、ちょくちょく顔をあわせるようになり、いつのまにか付き合ってた…みたいなことも。
単純接触効果とは、繰り返し目に触れることで、好印象を抱きやすくなる心理効果。最初はさほどインパクトはなくても、何度も見ていると好きになってしまうのです。
女性同士でも、仕事においてもそうですが、何度もすれ違って挨拶をする機会があると、ちゃんとお話したことはないけど、なんとなく好き、みたいな気持ちになりませんか?
相手に好印象を持ってもらう、また愛着を持ってもらう、ということにおいて、この効果を応用すうことができます。
2、こまめに挨拶を!
仕事の休憩時間、喫煙者の人ってなにかにつけ喫煙室に行きます。タバコを吸わない人は、あまり席を移動しないかもしれません。
喫煙者の人は喫煙ルームで、せいぜい1本吸うのに3分程度なのですが、別のフロアの人ともなぜか顔なじみになっており、挨拶をする程度なのに好印象を持たれている、ということがよくあります。
これも単純接触効果が大きく「話はちゃんとしたことないけど、顔と名前くらいは知っていて、挨拶する」ということと、「いつものあの人」という繰り返しが、人に愛着を持たせます。
もし職場で、いつも同じ場所にいる、ご飯もそこで食べる、というのなら、ちょっともったいないかもしれません。休憩時間に様々な場所にでかけて、繰り返しいろんな人と挨拶すると、覚えてもらえます。
深い話をする必要はありません。ただ、「いつものあの人」ということを覚えてもらうだけで、ずいぶん印象が良くなるのです。
3、行動心理学をうまく使って
行動心理学は、とくに商品を販売したり、宣伝したりするマーケティングの面でよく利用され、私たちはまんまとその罠にひっかかっています。
「CMでみたあの商品がほしくてたまらない!」と思ってしまうのも、もしかしたら行動心理学に操られているからかもしれません。
普通にぼんやり生きていると、なんだかよくわからないものに振り回されがちですが、これからは行動心理学を操る側になって、上手に人心掌握しつつ、自分にも相手にも利益になる行動を実践してみましょう。