毎年のことだけに、神社の参拝なんか慣れちゃって「適当でいいやー」と思ってやっていませんか? もしかしてその方法、オリジナルじゃないですよね?
初詣のお願いが叶った人がいる一方、叶わない人もいるのですが、それはもしかしたら“参拝の作法”に違いがあるからかもしれません。ということで今回も、来年の初詣こそは実践したい“正しい参拝の作法”についてご紹介したいと思います。
【4、お清めを甘く見ちゃダメ…】
神社に行くと、水場に柄杓が置いてある場所があります。ここを手水舎(てみずや)と言います。通常、ここで簡易的なお清めをしてから参拝するのが作法です。
しかし、冬だし、寒いし、「めんどくさいからいいよね!」と省いてしまう人も少なくありません。また、「家で歯を磨いてきたからきれいだよ!」と思っている人もいるでしょう。しかし、ここで言う「お清め」とは、清潔かどうかを意味しているのではありません。
〇清める、とは?
もし本格的に神様に参拝する場合、きちんと禊を行わなければなりません。そもそも生きている人間は、肉体を持っている限りは全部汚いものとみなされています。
この「汚い」とは、ウイルスだとかバイキンだとか、実際に汚れがついている云々を指すのではなく、「様々な欲求だとか、怠惰な気持ち」などを指します。
誰しも持っている欲望だとか、そのために人を陥れたり、嫌いな人に向かって呪いの言葉を吐いたり、楽してお金持ちになりたい、というのも、神様からしたら「汚れている」のです。
簡易的にではありますが、体を清めてから参拝するのは、悪い気持ちは持っていませんよ、ということを示すことになり、神様に対して敬意を表す行動となります。
〇正しい手水舎での清め方
手水舎の利用方法は以下となります。
1、右手で柄杓を持って、左手に水をかけ清める。
2、左手に柄杓を持って、右手に水をかけ清める。
3、右手に柄杓を持ち替えて、左手に水をため、それで口をすすぎます。(少量でいいです)
4、すすぎ終わったら、左手を再度水をかけ清める。
5、使った柄杓をきれいにすすぎ、元の位置に戻す。
やってはいけないのは、柄杓にそのまま口をつけること。たくさんの人が使用するので、不衛生だからです。また、口をすすぐ際に、人によってはそのへんに吐き捨てるのではなく、ハンカチを持って行って、それに吐く人もいます。そのほうが、汚くないかもしれません。
手水舎って何するの? 水飲み場なの? と、よくわかっていない人も多いようですが、食品工場の中に入るときに、消毒するのと同じ場所、と思っておくといいかもしれませんね。
(つづく)