その失敗の原因、私知ってるよ!知ってるけど、なかなか伝えられない!言えば角が立つし、言わないまま見てるのもかわいそう。かと言って、手を貸すのもどうかと思うし。
そんな失敗を繰り返すあの人に、どうやったら「ダメな部分」を直してもらえるでしょうか。あの人のために、まわりの人のためにも、なんとか改善する方法はないのでしょうか。
〇他人は鏡である
自分の外見を確認するとき、人は鏡を見ます。髪の毛、服装などチェックして出かけます。外見は鏡に映りますが、中身は鏡には映りません。
他人と対峙して、おかしなことを言ったら、他人は「なんか変だな」と思って、それを表情で表します。中身というのは、他人を鏡にして見ていくしか知る術がありません。いくら自問自答しても、暗中模索です。
何か失敗を繰り返し、その原因に本人が気がついていない場合、周囲の人の優しさが、その人から現実を知る術を奪っているかもしれません。優しく接する、という行為が、逆にその人から自覚するチャンスを遠ざけている可能性もあります。
時にズバリと伝えてあげる。はっきり言ってあげる。正直に嫌な顔をする。これらのオブラートに包まない表現が、「鏡」となり、やっと本人が自覚するかもしれません。
〇伝え方にもコツがある?
よく、相手に何か指摘すると「あんたに言われたくないよ!」ということがあります。確かに、貧乏人に「お金をたくさん稼ぐ方法」を教えてもらったとしても、「嘘っぽい」と思います。人を納得させる、自覚させる、というのはとても難しいです。
ただ、これだけは言えます。本当に相手のことを思って、これ以上失敗してほしくないと思い、誠実に指摘することは、すぐに受け入れられなくても、きっとその人の心に響きます。時間が経過してから、その言葉の重みを理解することもあるかもしれません。
どういう言い方をすればちゃんとわかってくれるか、また同じ失敗を繰り返して損をしてほしくない…そう考えるのは、きちんとその人のことを心から心配している証拠です。どうでもいいと思っている人に対して「伝え方」で悩む人はいません。
伝え方のコツとしては、「短い言葉で伝える」ことです。長々と説教くさく話をすると、相手には伝わりにくいです。要点を絞って、「〇〇だから△△だよ」とまとめましょう。回りくどくすると、かえって変な解釈をされます。
また、衝突を恐れてしまっては、何も展開しません。相手は損をしたまま同じ失敗を繰り返します。傷つくことを恐れない、嫌われることを恐れない。
「ダメな部分」が見えた、わかった。これはとてもラッキーなことです。そして、同じく他人から指摘されたときは、ありがたく拝受して改善していくことも大事です。自分の背中は見ることができないのは、みんな同じですから。