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【仙台子育て】小学校高学年の子が陥る“現実と教育の矛盾”

現在、小学3年の息子がいるのですが、彼はこの夏休み明けくらいから「学校に行きたくない」と言い出すようになりました。とくに意地悪をする子がいるというわけでもなく、勉強も普通なのですが、本人いわく「先生が嫌だ」というのです。

まだ親が出るには早いな、と思って様子を見ていますが、どうやら高学年になるにつれ、「現実と教育の矛盾」に気づき始め、不信感や不安を感じる子が多いようなのです。今回は、「学校に行きたくない」と言い始めた小学校高学年の子の心の動きについて考えてみましょう。

〇すべての教員が正しいわけではない

私自身も子供の頃に経験がありますが、たとえば「この子は気に入ってるけど、この子は嫌い」といった感じで差別する教員、過去にいました。また、子供には厳しく「間違っている」と指摘するのに、自分の間違いに関しては「間違えちゃった」で済ませる教員など。

どうも、このような「見習えない教員」の見習ってはいけない部分が見えてくるのが、小学校高学年のようで、「なんかおかしい」「あの先生は変だ」と気づき始めるお年頃です。

社会人になった人はもう理解できますが、信用してはいけない人は存在します。また、そういった人の話はまともに受け取ってはいけないことも、大人は理解しています。

しかし、学校側としては「先生の言うことをよくきいて」という教えでやっているので、矛盾が生じます。そこで家庭教育においては「全部の先生が正しいとは限らない」ということは、教えておくべきでしょう。

〇良い部分は真似をして悪い部分は反面教師に

子供を学校に通わせると、必ずしも「良い先生」に当たるとは限りません。問題を抱えた先生である場合もあります。こればかりは、こちらで選べないものです。

正直「この人、どうなの?」という先生もいます。ただ、そういった「先生は正しい存在であらねばならないのに問題を抱えている」という矛盾から、子供たちが学ぶことも多いと思います。良い部分は真似をして、悪い部分は反面教師にすることで学ぶことも大事です。

〇矛盾や疑問を受け止めてあげる

しかし、成長過程の子供は、矛盾や疑問が湧いてきますが、小さな器からどんどん溢れ出してしまいます。精神的にいっぱいいっぱいになったり、生活面で支障が出る場合もあります。

「僕は間違ったことしてないのに、先生に怒られた、どうして?」のような、溢れてしまった矛盾や疑問は、両親がしっかり受け止めてあげてください。

これらの溢れた感情を「なかったことにする」「見て見ぬふりをする」ようなことをしてはいけません。また、子供の考え方、受け止め方に歪みがある場合があるので、そういった歪みがないかどうかをきちんとチェックしておくことも大事です。

体調面で気になることがあれば、スクールカウンセラーや専門医に積極的に相談するようにしましょう。子供たちは成長するために戦っています。親はせめて、その戦いをセコンドで見守ってあげましょう。

この記事を書いた人
福永知世
1983年青森市生まれ、宮城学院女子大卒。福永緑丸名義で共著『怪談実話コンテスト傑作選 痕跡』(メディアファク トリーMF文庫)がある。http://milkgraph.web.fc2.com/
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