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【仙台子育て】小学校低学年の子に多い“学校に行きたくない理由”

「学校に行きたくない」と言い出す子は少なくありません。すべてが「いじめ」などの大きな事柄であるわけではありませんが、繊細な子供たちは日々、良い影響も悪い影響も、ダイレクトに受け止めています。

今回は、そんな「学校に行きたくない」と言い出した子の中でも、とくに低学年の子に見られる“学校に行きたくない理由”について考えてみましょう。

〇「なんとなく」は環境の変化が原因

小学校低学年(1~3年)の子の場合、「学校行きたくない」に対して「どうして行きたくないの?」と質問すると「なんとなく」と返ってくる場合があります。うまく表現できないこともありますし、なぜ学校に行きたくないのか自分でも原因を探れないからです。

このような「なんとなく」や「わかんない」と言った、ぼんやりした理由の背後には、「環境の変化」があるかもしれません。

たとえば、保育園や幼稚園から小学校に上がれば、今までと違った環境に戸惑う子もいます。通常、3ヶ月もすれば慣れるだろう、と思われるかもしれませんが、徐々に慣れてくると同時に不安が増してくる子もいます。

「このまま学校に通い続けるの?」「自分は勉強をしてちゃんと覚えられるの?」「このクラスでみんなと仲良くやっていけるの?」という漠然とした不安です。このような不安は、2年生、3年生になってから現れる場合もあります。

〇「意地悪される」の問題

また、「学校で意地悪をしてくる子がいる」という理由も大変多いです。「いじめ」までいかなくても、ふざける子供はいます。直接意地悪をされたわけでなくても、その子を注意する先生の声に敏感に反応する子もいます。

もちろん、内容によっては大人が介入しなければならない場面や、親から先生に物申す必要もありますが、子供から大人へと成長していく過程で、“周囲と上手に折り合いをつける”方法を学ぶチャンスでもあります。

たとえば「叩いてくる子がいる」という子に対して「〇〇ちゃんは、叩かれて嫌な気持ちがしたんだね。やめてって言ってみた?」と、段階的に具体的な対応について親子で話し合ってみるとよいでしょう。

〇せめて家は安住の地であれ

私はかつて両親から精神的な虐待を受けていたのですが、家にも居場所がなく、学校でも苦しい思いをして、逃げ場がない生活を送っていました。

たとえ嫌な人がクラスにいたり、学校という環境が肌に合わなかったとしても、「家に帰ればリセットできる」という環境は大事だと思います。

誰もが現状に満足するのではなく「これでいいのかな?」と疑問に思いながらプロセスを過ごすものなので、現在の悩みは一過性のものです。また、これらの悩みによって大きく成長することもあります。

学校は本人にとって居心地の悪い場所かもしれませんし、慣れるまで時間がかかるかもしれません。しかし、それよりも、家を居心地よくしてあげることの方に重点を置いてあげて欲しいと思います。

この記事を書いた人
福永知世
1983年青森市生まれ、宮城学院女子大卒。福永緑丸名義で共著『怪談実話コンテスト傑作選 痕跡』(メディアファク トリーMF文庫)がある。http://milkgraph.web.fc2.com/
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