「どうすれば恋人ってできるんですか?」恋人のいない若い男性、女性から度々投げかけられる質問ですが、これについては「一種の“現代病”ではないか?」というのが私の意見です。
そもそも恋人はいらない、という人はともかく、「恋人がほしい!探しているけど見つからない!出会いがない!」と言っている人には、共通点があります。
それは男女ともに、「真面目な性格である」という点です。仕事もしているし、怠けることもない。見た目も普通だし礼儀もある。たぶん「この人!」という人を見つけたら、大事にするでしょう。
なぜそんな真面目な男女が出会えないのか。また、目の前にいるにも関わらず、それが恋愛に発展しないのはなぜか、について考えてみましょう。
1、恋愛ってそもそもイレギュラーなもの
私は現在30代前半ですが、同年代の男女で独身の人はみんな「いい子」が多いです。交通ルールはしっかり守るし、道端でゴミをポイ捨てするような人はいません。
行儀もいいし、挨拶もちゃんとできる。そして、男女関係に関しても、とてもクリーンで男女の友情が成り立つような人ばかりです。
この人たちが「結婚したいのにできない人」というわけではありませんが、比較的“真面目な独身社会人”は、あまりにもルールに沿って生きているため、人生そのものがクリーンです。
確かに、履歴書に書けないような人生の汚点を抱えるのは、あまりにも不利かもしれませんが、履歴書のクリーン、日々の行いもクリーン、人間関係もクリーン…というのでは、そこに恋愛が入り込む隙がありません。
恋愛とは、そもそもイレギュラーなもので、時に“今まで培ってきたルールに反すること”である場合もあるからです。
2、恋愛は反モラル的?
子供にとって親は絶対的なものであって、親そのものがルール!と信じている人もいますが、そう考えてしまうと「親が反対した人とはお付き合いできない」というルールも作られてしまいます。
その親という存在が、所属する企業であったり、社会・世間であったりすれば、また従う項目も増えることになります。
“不純異性交遊”ではありませんが、「男女関係はいかがわしい」だとか「公にできないような交際は認められない」などという風潮がある中では、なかなか最初の一歩を踏み出せない人は多いようです。
恋愛というグレーゾーンを認められない中で、あえて危険を冒してまで、実るかどうかわからない博打を打つような人が減ってしまった…というのが、“出会いがない理由”のひとつかもしれません。
(3)へつづく。