2016年4月に産まれた我が息子。7月にめでたく生誕100日を迎えた。その記念として義両親がお宮参りとお食い初めの儀を主催してくださり、実家の両親含め家族みんなで厳かにお祝い…するはずだった。ただ一人、息子を除いては。

息子はまだ外出に慣れていない。少しずつ検診や育児教室などに通い始めているものの、ほんの数時間程度。丸一日のお出かけは未経験だ。100日目、息子にとっては最大の試練！

本日のコースは午前中、スタジオで写真撮影。午後からはお宮参りとお食い初めが待っているという息子にとっては人生初のハードスケジュール。母である私もドキドキはしていたが、日頃滅多なことでは泣かない子なので、この状況を甘く見ていた。

出だしは良かった。スタジオのお姉さんに「可愛い、可愛い」とチヤホヤされて渾身の営業スマイルをきめる息子。それはまるで新人アイドルのよう。母は敏腕マネージャー気取りでしたり顔。大丈夫！この子、大物だわ！

しかし撮影終了と同時に息子の笑顔は曇り模様。スタッフのお姉さんが引っ込んでからは、身体をねじってギャンギャン泣き出す始末。私、業界関係で働いたことはないけど、いるよね、撮影が終わると態度がコロッと変わる役者。きっといるよね。息子よ、お前もかっ！

しかしここではまだ、家族の誰もが、息子の涙の本当の理由に気づいていなかった。息子が100日記念に望んでいたこと、私たちに見てほしかったこと。

息子は私たちに大きなサプライズを用意してくれていたのである。