私の周囲で同年代の独身女性が集まると、みんな口々に「私、長女なのよ」と言います。私もそうですが、実際“長女として第一子で生まれた女性はどこか不器用”という印象を受けます。3人兄弟で長女・長男だけが独身…ということも珍しくありません。
また、友人の長女たち(私も含めて)は、真面目で親を大事にしていて、家事が得意、仕事もできる、今すぐにでも嫁に行けそう。それなのに男性との接し方がイマイチわからない、という人が多いのです。
これは「女性としては大変損なことなのでは?」と思うと同時に、「いや、本当に損なのだろうか…」と疑問にも思います。今回は、「長女とそれ以外の人の違い」について考えてみましょう。
1、長女の呪縛
高校時代、いつも仲良くしている女友達(女子高だったので)は、みんな長女で、大変ウマが合う仲間でした。
“女の子”として生まれると、ただそれだけのことで親に期待されて育てられた感覚があり、何度も「やっぱり女の子は違うね」「お姉ちゃんなんだからひとりでやりなさい」などと囃されてここまできました。
この感覚は、友人たちとも共通で、彼女たちは皆とても責任感が強く、頑張り屋で、負けず嫌いで誠実でした。卑怯なことやズルいことは大嫌い。
それだけに安心して付き合える友人たちでしたし、第二子、第三子で育った人は、どこか「世渡り上手」「損得勘定で動く」みたいな感じがして、ちょっと付き合いにくい気がしました(もちろんそうじゃない人もたくさんいますが)。
そして、そんな長女たちは未だ結婚をせず、「恋人がほしい」と言いながら、低賃金で真面目に働いているのです。
このように、恋愛・結婚ができなくて悩んでいる女性の多くが“長女の呪縛”(もしくはそれに似たもの)という共通認識を持っている、という事実を見過ごすことはできません。
2、長女なんだから
これは私が親に言われた言葉ですが「長女は最後まで家に残って親の面倒を見るのが仕事なんだから、家事は全部できるようになって当然」。
妹が2人いますが、彼女たちには一切料理も掃除も教えず、ただ私だけがひたすら“手伝い”という名の無賃労働をさせられていた記憶があります。
当時はそれが普通だ、と思っていましたし、周囲からも「お手伝いをよくする立派なお姉さん」と言われて、嫌な気はしませんでした。
ただ、もう20歳もとうに超えると、家事ができる自分と、家事が一切できない妹たちに大きな差が生まれていることに気づきました。
それが良いことだったのか、悪いことだったのかはわかりませんが、この“長女とそれ以外”には、明確な差があり、これは恋愛や結婚に大きく関わってくるのではないかと考えました。
(2)へつづく。