第一回は「運命の人に出会った経験のある人」、第二回は「運命の人に出会うとどうなるか」、第三回は「どうやって運命を見つけるか」、第四回は「誰が運命の人なのか」についてお話しました。
第五回である最終回は「自分の運命の相手を探す方法」についてお話したいと思います。
「運命なんて信じない」という人もいれば「運命の相手はきっといる!」と信じている人もいます。これは、「神様はいる・いない」みたいな議論とすごく似ています。
神様がいるかどうか、私たちは知りませんが、同時に「神様がいたとしか考えられない現象」みたいなことも度々起こるから不思議です。
また、「笑顔でいると幸せがやってくる」みたいなことは、迷信かもしれませんが、実際笑顔でいることによって脳内で“幸せな気分になれるホルモン”が分泌され、幸せな気分になることができる、ということもわかっています。
では、この「自分にとっての運命の人を探す」ということは、空の雲を捕まえるくらい、不可能なことなのでしょうか。
1、未来で誰かが待っている
アニメ映画『時をかける少女』(原作・筒井康隆/監督・押井守)で、「未来で待ってる」という有名なセリフがあります。
それは恋愛の意味、もしくは友情の意味での「待ってる」だったかもしれませんが、誰しも未来で誰かに出会う可能性があります。
たとえば、子供を出産し、子育てしていると、「自分の子供が腹から出てきて、まるでずっとそこにいたかのように自然に家族になっている」ということに、不思議な感覚を覚えることがあります。
過去にいなかった人がそこにいて、いることが当たり前になる。子供に限らず、人との出会いはすべて、この「未来で待ってる」なのではないでしょうか。
結婚相手が運命の人ではないかもしれない、とお話しましたが、誰が運命の人でも、運命の人でなくても構わないのだと思います。
今出会えていない人と未来で出会うことができて、そこに何かの現象が起こるという奇跡があるのなら、むやみに探すのではなく、今の自分の道をしっかり歩いていくことが大事です。
2、まずは目の前の課題から
では、婚活や合コンを頑張る、ということが一切の無駄か、と言ったらそうではありません。やはり、そういうところに運命の出会いがある可能性もあります。
また、あまりにも仕事が忙しくて婚活ができない!焦る!ということが良くないことか、と言えばそういうことでもありません。
どこにゴールがあるかわからない迷路の中を歩き回っているのですから、当然自分の歩いている道が正しいかどうか判断はつきません。
けれど、一番大事なのは、ずっと先の将来を不安に思ったり、焦ることではなく、目の前の課題をコツコツとクリアしていくことです。
誰かが未来で待っています。その誰かは今はまだわかりません。しかし、今の迷いや悩みを全部放棄せず、ひとつひとつとじっくり向きあうことによって、きっとヒントは見えてきます。
私たちは“いるかいないかわからない神様を見つける旅”をしているのではなく、これからたくさんの人と出会う旅をしているのです。
「出会えてよかった!」と思える相手とめぐり合うために、一歩ずつ、少しずつでもいいので、歩みを止めずに進んでいくことが、遠回りのようで一番の近道です。