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悩みを抱えた友人を励ましたい…ネガティブ思考を切り替える魔法の言葉(5)

悩みを抱えた人を励ます…とは、言葉で言うほど簡単なものではありません。しかし、悩んでいる家族や友人を放っておくこともできません。

うつ病や自殺が増えている現代において、“悩んでいる人に寄り添う姿勢”というのは、非常に重要です。

前回まで、「悩みの共有」「話を聞き出すこと」「話を聞く姿勢」「悩みを抱える人の思考」についてご紹介してきました。今回は、「寄り添う人の姿勢」についてご紹介したいと思います。

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1、悩みを代わりに解決してあげることはできない

たとえば、子供が学校で、友達と喧嘩をした、ということについて、親がしゃしゃり出て解決してあげることはできません。

また、もし親が解決してあげることができたとしても、それでは本当の意味での解決にはならないでしょう。

多くの悩みは、自分自身で解決しなければいけないものです。もしくは、時間の経過を待つことで解決する問題かもしれません。

相談を受ける側は、このことを十分に理解して相談を受けなければなりません。できることと言えば話を聴くことと、せいぜいアドバイスを与えることくらいでしょう。

しかも、多くの場合は、目新しいアドバイスを与えることもできず、画期的な解決方法を思いつくこともできません。

ヒーローのように颯爽と現れて、魔法のような一言で解決する…ということは、まずありません。だからこそ、悩んでいる人に寄り添って、一緒に考える姿勢が大切です。

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2、悩むこと=成長

ポジティブな人にしてみれば「そんなことで悩むなよ!なんとかなるさ!」と思う些細なことかもしれません。

しかし、悩むことは“悪いこと”でしょうか。また、悩むことは“時間の無駄”でしょうか。そんなことはありません。悩む、ということは、悩みのその先に進んだとき、一歩成長するためにあります。

一緒に悩んであげる、悩みを共有する、となると、どうしても「一緒に俯いて、泣いて辛い思いをする」みたいなイメージですが、それでは同調になってしまいます。

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今、悩んでいる人は、「成長の痛み」を感じています。それは陣痛のような痛さかもしれませんし、怪我が治るときの痛みかもしれません。

痛みを訴える家族・友人に、「そんなので痛がってるんじゃないよ!弱虫!」と言い捨てるのではなく、「今この痛みを乗り越えたら、成長できるんだよ!」という、前向きな姿勢が大事です。

悩んでいる本人はまだ気がつかないかもしれませんが、寄り添ってあげる人は「必ずゴールがある」ということを示し続けましょう。

また、「痛みから逃れる」ということを否定してはいけません。その痛みは本人のものですから、悩みを放棄して痛みから逃れる、という選択をした本人の意思は、それもまた尊重しなければなりません。

(6)へつづく。

この記事を書いた人
福永知世
1983年青森市生まれ、宮城学院女子大卒。福永緑丸名義で共著『怪談実話コンテスト傑作選 痕跡』(メディアファク トリーMF文庫)がある。http://milkgraph.web.fc2.com/
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