食べずにはいられない。食べている間は落ち着き、食べ終わるとまた不安になる。そんな過食に苦しむ女性は増えています。
第1回では「食べることを肯定する」、第2回では「空腹を満たす別の方法」、第3回で「快眠を目指す」、第4回は「噛むことを意識する」、第5回で「自分で作る」についてご紹介しました。
第6回の今回は、「依存先を増やす」についてご紹介したいと思います。
1、ひとつに依存しない
好きで見ていた番組が最終回になると、とても悲しくなる…という経験、ありますか? 面白かったドラマや、バラエティー番組もそうですが、それが唯一の心の支えだと、なくなったときに不安になります。
ほかにも、好きで毎日買っていた商品が、ある日突然生産中止になって販売されなくなってしまったり。仲のよかった同僚が会社を辞めてしまうと、「これからどうしよう」と思う瞬間があるかもしれません。
ここ最近、よく言われているのが「依存しないためには、依存先を増やすことだ」ということ。ひとつに依存するから重くなるのであって、依存先を分散させることでバランスをとる、ということです。
“依存”と聞くと、あまりいいイメージは浮かびませんが、誰もが依存を一度は経験しています。それは赤ん坊時代です。
育ててくれる人に依存しなければ、赤ん坊は生きていけません。ただ、それが母だけだったのが、家族に依存し、友達に依存し、学校、職場、趣味など依存先を増やしていく。それが“自立”だと言われています。
自立とは、けして自分ひとりの足で立てるようになることではなく、「自分はぎとりでは生きていけないから、みんなにちょっとずつ頼っていく」ということを実践することです。
2、「食べる」ことへの依存
過食だな、と自覚がある人の多くは、食べることにある意味の「快感」を求めているかもしれません。確かに、食べることによって脳は一時的ですが快感を感じます。
ただし、快感を得る方法は、何も「食べる」ことだけに限りません。体を動かす、走ることなどでも快感を得ることはできます。
直接体への快感で言えば、整体や温泉に行くことなどでも得られるかもしれません。ヨガをはじめて食欲をコントロールできた人もいます。
または、家庭菜園などの趣味を見つけて、楽しいことに意識を向けることで過食をなくした人もいます。
「食べる」ということが悪いのではなく、「食べ過ぎる」ということが問題なので、食べる以外の、体で快感を得る方法を探してみる、ということが大事です。
依存先を分散させる。ひとつのことだけに依存しない。「これをすれば安心だ」という手段や方法を、できるだけたくさん見つけて持っておく、ということが重要です。
(7)へつづく。