行きたい方向に進めない!思ったようにいかない!他人が絡むと途端にスムーズにいかなくなる仕事。そうじゃないんだってば!というストレスに。
仕事もプライベートも、力づくでどうにかなる、というものではありません。そこにはちゃんと、物事を動かす支店・力点・作用点があります。
今すぐ使える行動心理、ということで第一回は「アンダードック効果」、第二回は「ツァイガルニク効果」、第三回は「ハロー効果」についてご紹介しました。今回は「ブーメラン効果」についてご紹介します。
1、ブーメラン効果
宿題をするときに、お母さんに「ほら!いつまでもダラダラしてないで宿題やりなさい!」と言われると、急にやる気がなくなる…ということがありませんでしたか?
ほかにも、「こうした方がいい、お前のためだ」なんて言われると、それに反発したくなる…なんてこともあるかもしれません。
『北風と太陽』というお話がありますが、それと同じく、旅人の服を思いっきり風で吹き飛ばそうとしてもうまく行かない、というのがこのブーメラン効果です。
仕事でも、達成したい目的に向かって「これをやったほうがいい!」と全力で押しているのに、仲間の賛同を得られない。どうして?私頑張ってるのに!という場面があるかもしれません。
説得者であるお母さんが、自分の子供に宿題をやらせるために、どのような行動をしたらいいのか?と考えることが、解決への道となります。
2、太陽になる
『北風と太陽』を参考にするとしたら、“誰かに何かをやってもらいたかったら、直接お願いしない”というのが鍵です。
もし、目の前にコートを着た人がいたら、「脱げ!」と命令するより、「なんか暑くない?」と言えば、「そうだね」と自ら脱いでくれます。
これによって説得者の労力も削減できますし、説得された側も気分を害することがないのです。状況や状態によって、「どのようにすれば太陽のようになれるか」というのは変化してきます。
たとえば、仕事上では「もっと提出書類を丁寧にホチキスで止めて欲しい」という場合、「もっと丁寧に作って提出して!」と言うより、「ここの角が揃ってるとファイルにとじやすいかもしれないな」と言えば、実行してくれるかもしれません。
よく「感情的になったら負け」みたいに言われますが、目先のことでポンポンと素早く発言するよりも、全体的に俯瞰で見てから発言した方が、自分のためにも、相手のためにもなるかもしれません。
(5)へつづく。