暑い日が多くなってきましたね。
でも、職場はクーラーが効きすぎて・・・とか、夏はどうも調子が・・・という方、多いと思います。そこで、薬膳の観点から夏対策を考えてみましたよ!
陰陽ってなに?
中国医学、薬膳の世界では食べ物にも人にも陰陽(冷と熱)があるという考え方をします。
簡単にいってしまえば 身体を冷やす食べ物が「陰」 身体に熱をもたせる食べ物が「陽」になります。
また、人も、「陰」の性質の人は血行が悪い、体力がない、元気がない、「陽」の性質の人は声が大きく汗をかきやすく、のどが渇きやすい などでわけることができます。
(中医学ではこのほかにも舌診といって舌の調子を見たり(望診(ぼうしん))気が証なのか虚なのかなども含めて聞診(ぶんしん)・問診(もんしん)・切診(せっしん)などいろいろを見て診断するのですが、今回は一般家庭でも行われているざっくり陰陽でわけるやり方でいきます)
あなたは陰陽どちらのタイプ?
陽タイプ
・声が大きい、体温が高め、のどが渇きやすい、食欲旺盛、肩がこりやすい
陰タイプ
・声が小さい、食欲がない、顔が青白い、神経質、夜は元気、体力がない
たいていの人はどちらもありまた、体質は変わっていくのでどっちかといえばこっちかなあというほうを選んでみてください。
食べ物の陰陽(一例)
・陽の食べ物 ・羊肉、チョコレート、ナッツ、しょうが、にんにく、にら、長ネギ、みかん、
・陰の食べ物 ・豚肉、刺身、きゅうり、トマト、なす、ゴーヤ、緑茶、梨、砂糖、バナナ
なんとなくわかりますか?食べたときに身体がかーっと熱くなるものが陽、暑い季節や南の地方で収穫できる食べ物が陰です。
ちなみにとうもろこしや枝豆は平(どちらでもない)の食材です。
←陰陽わかりますか?
ピーマンは唐辛子の仲間だからか「陽」。アスパラガスはどちらでもない「平」ですがそれ以外のトマトとなすは「陰」です。
ということは?
陽(身体が熱をもちやすい)の人が暑い季節に陽の食べ物をとったら・・・暑くてたまらなくなるわけですね。逆に身体がそれでなくても冷えている人が陰の食べ物をとりすぎたら冷えすぎてしまうわけです。
陽の人は緑茶や、きゅうりやなす、トマトなどを積極的にとるようにしましょう。ただし、たくさん食べるときには生姜をそえる、常温で食べるなど冷やし過ぎない工夫も忘れずに。陽の人でも陰の食べ物をとりすぎると身体が冷えすぎてしまいます。おいしいからといって夕食に冷蔵庫でぎんぎんに冷やしたなすの煮浸しとお刺身とビールをがっつり食べるのは控えましょうね。
陰の人はそれでなくても日中のクーラーなどで冷えすぎてしまっていることがあると思います。
きゅうりやトマトは食べてもいいのですが、身体をあたためる食材と食べるなど食べ方を工夫してくださいね。そのほか、しょうがのすりおろしに蜂蜜か黒糖をいれたお湯を飲む、首や足首、お腹を冷やさない、軽い運動をして血行をよくする、などクーラー対策を充分にしましょう。
また、熱中症対策のためにも、水分はたっぷりとるようにしましょう。室内にいても夜間でも熱中症になる可能性はあります。ただし、お茶は利尿作用があって水を出してしまうので、お茶だけではなく普通のお水やイオン飲料や昆布茶など、いろいろな種類をこまめにとるようにしましょうね。