2016年も年の瀬。年末年始、とくれば除夜の鐘、カウントダウン、からの初詣です。どんな神社仏閣に初詣するにしても、やはり皆さん願っているのは1年の幸福です。
まあ、特別何か良いことが起こらないにしても、悪い年にはしたくない。しかも、重要なイベントを控えている人にとっては、神頼みをする大きなタイミングとなります。
ということで、どんなお願い事を抱えている人であっても、守らなければならないお参りの作法があります。そこで、初詣に行く前に正しいお参りの作法を勉強しておきましょう。
【1、願いを叶えたいのなら…?】
皆さん、大なり小なり、願い事を持っていますか?「こうなったらいいなあ」とか「〇〇がほしいなあ」という気持ちは誰しも持っているはずです。
でも、神様に「お金持ちになりたいです、お金ください」と言ってみたところで、そんな願いは叶えてくれませんし、もしかしたら「自分で働けよ!」と怒られてしまうかもしれません。
〇まずは日頃の感謝をする
その神社によっても異なるのですが(祀られている神様が違う)、基本的には神社でする“参拝”は、「お願いをする」ことではなく、日頃の感謝を述べる場所なのだそう。
つまり「今、病気もなく、平穏無事でこうして生活できているのは神様が見守ってくれているからですよ。ありがとうございます」という気持ちです。
確かに、自分が神様の立場だったら、不躾に「お金持ちになりたい」と言われても「知るかッ!」って感じですが、「あなたのおかげです」と言われたら、まんざらでもありません。
もともと神社(神道)の神様は、元は人であることが多いので(死んだ人が神様になるシステム)、とても人間っぽい…ある意味、擬人化して考えた方がニュアンスとしては近いのです。
〇神社でするのは「誓い」?
さらに、そんな人間味のある神様に対して、「いやあ、健康に暮らしていけるのは神様のおかげです。ところで、お金持ちになりたいんですが…」という話をされても、これまた神様は怒ります。重要なのは、“具体的にどんな行動をするのか”です。
たとえば、「好きな子に告白するんで、そのときに勇気が欲しいんです!力をかしてください!」みたいなことには、神様は協力してくれるかもしれません。要求が具体的だから。
そのため、神社では「お願い」よりも、「私は〇〇をするので、そのときに勇気をください!」とか、「自信ないけど頑張るので、見ていてください!」みたいな、自分の行動の宣言=“誓い”が重要です。
神様が何かしてくれるのではなく、普段生活している上で「神様が見ていてくれるから大丈夫」とか、「きっと神様は応援してくれる」みたいな、自分の心の支えにするための行動が“お参り”です。
やはり、「楽して儲けよう」とか「面倒なことは避けたい」みたいな邪な心を持っていると、願いが叶わないのは、そこにヒントがあるようです。
(つづく)