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私も…もしかして?大人の発達障害と女性の生き方(2)

もしかして私も「大人の発達障害かも?」そう不安に思っている人はたくさんいます。また、自分はそうではなくても、「職場のあの人、もしかして」と思う方もいるのではないでしょうか。

前回は、発達障害について大まかな概要をご紹介しました。今回は、「発達障害とその理解」についてお話したいと思います。

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1、発達障害は生きるのが辛い?

なぜ発達障害の人は、「生きるのが辛い」と感じるのでしょうか。実際、大人の発達障害の人は、学校を出て、社会人になってから自分自身と周囲とのギャップに悩み、受診して発覚することが多いです。

それまで表面に出てこなかった症状が、大人になってから露見するのですが、それだけ社会に出て活躍する、ということは、周囲から高度な技術を要求される、ということでもあります。

たとえば、手に指が5本ある人は、ルールに沿ってキーボードを打てばスムーズに打つことができます。しかし、手に指が4本の人は、同じルールでキーボードを打っても、同じようにはできません。

同じく、指が6本、7本の人も、同じルールで打つことは難しいでしょう。このように、体の形がそれぞれ異なる場合、同じルールが適用できない、というのが“社会に出たときの違和感”です。

しかし、この「手の指の本数が違う」ということに気がつかない場合、いつまでも5本指のルールで無理に推し進めようとするので、「あの人はできない人だ」と認識されてしまうかもしれません。

“みんなと同じルール”が単にあっていないだけで、発達障害の人が間違っているわけでも、できない人、ということでもない。これが「生きるのが辛い」の原因です。

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2、発達障害でも活躍できる

有名人で、自身が発達障害であることを公開している人もいます。たとえば、俳優のウィル・スミス。彼も自身がADHDであることを公表しています。

また、オーランド・ブルームも失読症(ディスレクシア)であることを公表しています。ジム・キャリーや、ダニエル・ラドクリフも公表しています。

公表している人だけでもこれだけ多くの人が発達障害で、さらに公表していない人、または症状はあるけれども診断を受けていない人も含めると、多くの人が発達障害を抱えています。

「発達障害だからダメ」というような、古くて柔軟性を欠いた認識を持っていると、結局回り回って自分を苦しめることになるでしょう。

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発達障害が悪いこと、なのではなく、「何が得意で、何が不得意なのかを自分で把握すること」が大事です。

もし、今の仕事や生活が辛いものであるのなら、それはサイズの合っていない服を無理やり着ているようなもの。

活躍できる場所があって、自分にぴったりのルールがあって、そこでなら思う存分活躍できる。そんな場所やルールを模索することが、活躍への大きな一歩かもしれません。

(3)へつづく。

この記事を書いた人
福永知世
1983年青森市生まれ、宮城学院女子大卒。福永緑丸名義で共著『怪談実話コンテスト傑作選 痕跡』(メディアファク トリーMF文庫)がある。http://milkgraph.web.fc2.com/
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